Category Archives: 有用性・安全性

くすりの有用性や安全性に関する内外の新聞記事・論文等を紹介します。

心臓血管病予防でのアスピリン使用は性差・年齢の考慮が必要(米国)

 米国保健省の独立機関である予防医療に関する研究班(USPSTF:U.S. Preventive Services Task Force)は、2002年にまとめた「虚血性心疾患(coronary heart disease)におけるアスピリンの予防使用」に関する勧告について、その後発表されたエビデンスを踏まえたアップデートを16日に発表しました。 続きを読む


英国当局も6歳未満にはOTC風邪薬・咳止めを使用しないよう勧告

 英国医薬品庁(MHRA)は28日、小児用OTC風邪薬は12歳未満の子どもには有用ではなく(ファーストチョイスとして勧められない)、6歳未満へは使用すべきでないなどとした、安全性情報を発表しました。 続きを読む


メトクロプラミドによる遅発性ジスキネジアは非可逆的(米FDA)

 米FDAは26日、メトクロプラミド製剤(プリンペラン)について、長期使用をすると、使用を中止した場合でも遅発性ジスキネジア(tardive dyskinesia)が発現する可能性があるとして、遅発性ジスキネジアのリスクについて、黒枠警告(black box warning)に改めると共に、医薬品ガイド(medication guide)を作成することを製造メーカーに求めました。 続きを読む


オンライン報告で成果を上げるイエローカード副作用報告システム

 英国では1964年におきたサリドマイドによる薬害をきっかけにはじまった、イエローカード副作用報告システム(Yellow Card Scheme)という独自の副作用報告システムがありますが、昨年の2月18日からはオンラインによる報告システムが本稼働し、運用が行われています。 続きを読む


リレンザで転落死?

 耐性ウイルスの発現で今シーズンは処方が増えているリレンザですが、今月27日、インフルエンザで学校を休んでいた高校2年生の男子生徒が集合住宅から転落死した事件について、厚労省は29日、事前に抗インフルエンザ薬「リレンザ」が処方されていたと発表しました。 続きを読む


PPIがクロピドグレルの作用を減弱するかもしれない

 近年、日本でも広く使われている抗血小板薬クロピドグレル(商品名:プラビックス)ですが、海外ではPPIの一部との相互作用があるではないかとの指摘が相次いで出されています。 続きを読む


ヴィックス ヴェポラッブ、2歳未満への使用は安全か?

 日本でも有名なプロクター・アンド・ギャンブル社の『ヴィックス ヴェポラッブ』(大正製薬が販売、医薬部外品)について、気道の狭い2歳未満の小児が使うと気道における粘液分泌が高まり、気道の炎症を悪化させ、呼吸困難になる可能性があるとした論文がCHEST 誌に発表され、海外では大きな話題となっています。 続きを読む


患者副作用直接報告は、医療専門職からの報告を補完する

 信頼性の問題や過度の報告を懸念してか、日本ではまだ実施されていない副作用患者直接報告(Direct patient reporting of suspected adverse drug reactions by patients、本来は有害事象と訳すべきですが、この記事では副作用で統一します)ですが、国際学会では、医療専門職には話しにくい症状などの把握ができるなどの利点が報告されています。 続きを読む


カナダ当局、バレニクリンの注意喚起強化を検討

 カナダ当局の HEALTH CANADA は6日、禁煙補助薬のChampix(一般名:バレニクリン、本邦商品名:チャンピックス)について、精神神経系の有害事象についてのラベル変更を現在検討中であることを明らかにしました。 続きを読む


10代へのタミフルの使用制限見直し、今シーズンは見送りへ

 新型インフルエンザ対策の報道が優先し、すっかりメディアがとりあげなくなってしまったタミフルの副作用問題ですが、 続きを読む