論文・報告あれこれ2024年6月

この期間にXに投稿していた、他サイトではあまり紹介されていないものを中心に、ちょっと気になった論文や報告、発表などをピックアップしました。気になったものは独立記事に するかもしれません。誤りがあったらご指摘下さい。必ずしも最近アップされたものとは限りません。(特にJ-STAGE に掲載のものは、発行後一定期間 過ぎてから解禁となるものがあり、1年以上前に掲載された論文等を紹介する場合があります)

★更新することが多いので、2013年1月分よりスタイルとURLのタイプを変えました。サイドバーに各月記事へのリンク、右下に最終更新日を記してあります。

紹介日 論文・報告タイトル
(紹介記事・ブログ、関連論文)
概要・コメント
06.25 在宅療養患者の病状変化対応における訪問看護ステーション好事例集
(令和5年度医療施設運営費等補助金(看護職員確保対策特別事業))
(全国訪問看護事業協会 2024.04.15)
薬剤師との連携についての記述もある
06.22 Nutrients and Foods Recommended for Blood Pressure Control on Twitter in Japan: Content Analysis
J Med Internet Res. 2024 Jun 20)
2022年にツイッターに投稿された血圧をコントロールするための栄養素や食品に関してのツイートを分析
情報に対抗し、減塩に関する正しい情報を推進し、医療従事者がこのテーマについてエビデンスに基づいた情報を効果的に伝達できるよう、コミュニケーション戦略の策定が求められる
06.22 Pharmacists’ Role in Global TB Elimination: Practices, Pitfalls, and Potential
(Healthcare (Basel). 2024 Jun 3)
結核予防において、薬剤師には9つの役割がある
1.結核症状のスクリーニング
2.結核ケアシステムへの紹介
3.結核検査
4.結核治療薬の正確な調剤および/または直接観察による治療
5.カウンセリング
6.社会経済的障壁の軽減への取組み
7.結核治療薬の調達
8.結核治療薬の品質保証
9.薬局データシステムの維持および使用
06.22 性同一性障害(性別不合)に対するホルモン剤の使用実態及び臨床評価手法に関する研究
(2023厚生労働科学研究)
海外の学会等の各種のGL・指針等を整理,日本における性同一性障害(性別不合)へのホルモン療法の実態を明らかにするとともに,今後の調査の基礎データとする
06.21 Warfarin: be alert to the risk of drug interactions with tramadol
(MHRA Drug Safety Update 2024.06.20)
ワルファリンとトラマドールを併用すると、有害な薬物相互作用を引き起こす可能性があり、INRを上昇させ、重度のあざや出血を引き起こし、一部の患者では致命的になる可能性がある
06.21 New pregnancy prevention measures introduced for topiramate
(MHRA 2024.06.20)
トピラマートは、妊娠予防プログラムの要件を満たさない限り、女性と女児に今後は処方してはならない。
06.18 Concomitant use of lansoprazole and ceftriaxone is associated with an increased risk of ventricular arrhythmias and cardiac arrest in a large Japanese hospital database
(J Infect. 2024 Jun 17)
セフトリアキソンとランソプラゾールの併用は心臓発作を引き起こす可能性がある
06.15 地域フォーミュラリ事例および質問票調査に基づいた実施ガイドラインの開発
(2022厚生労働科学研究)
地域フォーミュラリ実施済みの山形県酒田地区および大阪府八尾市,
具体的な取り組みが始まっていなかった横浜市金沢区の3地域を対象とした意識調査も行った
06.12 ニトロソアミン類の体系的リスク評価手法に基づくリスクコミュニケーションガイダンスの策定のための研究
(2023厚生労働科学研究)
ニトロソアミン類の検出の際に、毒性学的観点から情報提供すべき項目の検討を行い、その結果を踏まえて製薬企業から医療現場への情報提供文書モデル及びガイダンス案を作成した
06.11 Knowledge and practical skills for cancer pain management among nurses on remote islands in Japan and related factors nationwide
Aust J Rural Health. 2024 Jun 10)
日本の離島の看護師のがん性疼痛管理に関する知識と実践スキルを向上させるためには、基礎教育に臨床推論を取り入れ、遠隔教育システムや他の施設との相談システムを確立する必要がある
06.11 Integrating Community Care for the Prevention and Treatment of Diabetes
Int J Integr Care. 4 June 2024)
魚沼市内の医療関係者間で推進されている糖尿病総合対策「プロジェクト8」についての紹介
06.11 Association between COVID-19 vaccination and menstruation: a state of the science review
BMJ Sex Reprod Health. 2024 Jun 10)
COVID-19ワクチンと月経の健康状態との関連性を裏付けるエビデンスを発見した。月経機能が健康全般にとって重要であることを考慮し、今後のすべてのワクチン試験では月経を研究結果として含めることを推奨する
06.11 A qualitative exploration of the over-the-counter availability of oral contraceptive pills in Australia
PLoS One. 2024 Jun 10)
特に再処方において、経口避妊薬をOTC薬に再分類することに賛成の意を示された
これは貴重な資源と時間を節約できるからである
一方で、潜在的な安全性に関する懸念や物流上の問題もいくつか提起された
06.11 添付文書における腎機能指標の統一に係る研究
(2023厚生労働科学研究)
令和5年度の研究として、以下を行った。
・脂質異常症治療薬の添付文書における腎機能指標の記載の現状調査
・添付文書における腎機能指標の記載の現状調査
・eGFRとCcrの相関関係に関する調査
・自拠点データを用いたMID-NETデータ利活用に向けた予備検討
06.08 便通障害は経口マグネシウム製剤による重度高マグネシウム血症のリスク因子となる
~国内症例の文献レビュー~
(日本老年医学会雑誌 61(2) p103-113,2024)
便塞栓など腸管が閉塞している患者への投与も高マグネシウム血症のリスクと推察され、避けるべきと考える
06.08 Evaluation of adherence to a daily progestin-only pill in a simulated over-the-counter setting
Contraception. 2024 Feb 29)
市販薬の有効性は処方薬と同程度である可能性が高く、この効果的な避妊薬へのアクセスが容易になれば、妊娠を防ぐ機会が増えることを示唆している。
06.08 A pharmacist’s role in increasing access to menstrual products: an education and advocacy approach
Front Reprod Health.2024 May 17)
薬剤師は教育と支援を通じて生理用品へのアクセス向上における多面的な役割を果たすことができる
06.08 切れ目のないポリファーマシー対策を提供するための薬剤師間の情報連携の推進に資する研究
(2023厚生労働科学研究)
 今年度は
・薬剤師間の情報連携ツールに関する網羅的調査
・薬剤師間および多職種との情報連携に関する実態把握
などを検討

最終更新日:2025年8月16日

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