Category Archives: 有用性・安全性

くすりの有用性や安全性に関する内外の新聞記事・論文等を紹介します。

痩せる注射を求める女性に当局が注意喚起(英国)

英国でも、skinny jabs と女性の間で痩せるための注射薬との認識が広がっているGLP-1受容体作動薬ですが、英国医薬品庁(MHRA)は、妊娠を希望する人や妊娠中、授乳中に使用しないことや、美容や美容目的で体重を減らしたい場合にも使用しないよう、注意喚起を発出しました

【MHRA 2025.06.05】
Women on “skinny jabs” must use effective contraception, MHRA urges in latest guidance
https://gov.uk/government/news/women-on-skinny-jabs-must-use-effective-contraception-mhra-urges-in-latest-guidance
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セチリジンまたはレボセチリジンを長期使用後に中止した後の掻痒に注意(米FDA)

米FDAは5月16日、セチリジンまたはレボセチリジンを長期使用後に中止した患者に、まれではあるが重度のかゆみを経験する可能性があるとする医薬品安全性情報を発出しました。

【FDA Drug Safety Communication 2025.05.16】
FDA requires warning about rare but severe itching after stopping long-term use of oral allergy medicines cetirizine or levocetirizine (Zyrtec, Xyzal, and other trade names)
https://www.fda.gov/drugs/drug-safety-and-availability/fda-requires-warning-about-rare-severe-itching-after-stopping-long-term-use-oral-allergy-medicines

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フィナステリドおよびデュタステリドを服用時は自殺念慮リスクへの留意が必要(EMA)

EMA(欧州医薬品庁)の安全性委員会であるPRACは5月8日、フィナステリドおよびデュタステリド製剤に関する利用可能なデータをEU全体でレビューした結果、フィナステリド1mgおよび5mg錠の副作用として自殺念慮(自殺念慮)を確認したと発表した。

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ドンペリドンの妊婦禁忌が解除へ

4月25日、薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会が開催され、ドンペリドンについて、これまでの妊婦禁忌が解除されることになったそうです。

【厚労省 2025.04.25開催】
令和7年度第2回薬事審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_57187.html

ドンペリドンの調査結果報告書
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001481189.pdf

ドンペリドンの「使用上の注意」の改訂について
https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/001481188.pdf

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フィナステリド等による性機能障害や精神障害の潜在的リスク(仏)

フランスの当局のANSMは10月17日、数年にわたって行ってきたフィナステリドに対する措置に加え、EMAののファーマコビジランス委員会(PRAC)も新たなレビューを開始したと発表した(2024.10.17にXに投稿したものを再構成しました)

【仏ANSM 2024.10.17】
Réévaluation européenne de la balance bénéfice/risque des médicaments contenant du finastéride ou du dutastéride
https://ansm.sante.fr/actualites/reevaluation-europeenne-de-la-balance-benefice-risque-des-medicaments-contenant-du-finasteride-ou-du-dutasteride

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妊娠6ヶ月目以降はNSAIDsは使用しないでください(仏)

日本では、NSAIDsの妊娠後期(妊娠8ヶ月)の使用は禁忌ですが、フランスANSMは妊婦に深刻なリスクを及ぼし、胎児の死亡につながる可能性があるとしては製品情報とリーフレットに妊娠6ヶ月目から禁忌とするよう記載を指示。

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親が使用するミノキシジルに子どもが触れることは危険

日本でも発毛や育毛、脱もの進行予防に使われているミノキシジル外用液ですが、あるオンラインニュースが目に留まりました。(Xに2024.12.06に投稿したものを再構成しました)

【Techinsight japan 2024.12.06】
【海外発!Breaking News】親の薄毛・脱毛治療薬が皮膚や口から吸収、乳幼児11人が狼男症候群を発症(スペイン)
https://japan.techinsight.jp/2024/12/ac12051624.html
https://news.livedoor.com/article/detail/27710861/

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モンテルカストの潜在的な精神神経作用について再注意喚起(豪TGA)

豪TGAは1月16日、モンテルカストの全製品ついて、重篤な神経精神疾患に関する既存の警告を強化すると発表。(Xに1月17日に投稿したものを再構成しました)

【豪TGA 2025.01.16】
More prominent safety warnings about the neuropsychiatric effects of montelukast
https://www.tga.gov.au/news/safety-updates/more-prominent-safety-warnings-about-neuropsychiatric-effects-montelukast

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海外におけるコデイン類の規制状況メモ(未定稿)

海外ではコデイン類は鎮咳薬ではなく、アセトアミノフェンなどと配合して、鎮痛薬として使われているケースが多い

各国で、レビューが行われ、依存性とアセトアミノフェンなど配合薬の大量摂取によるけんこうりすくへの懸念から、処方箋医薬品への分類変更や厳しい販売制限が行われている

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米FDA、妊娠約20週以降のNSAIDsの使用を避けるよう勧告

 なかなか医系メディアが取り上げないので記事にしました。
 
 米FDAは16日、妊娠中の約20週以降に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を使用すると、胎児にまれではあるが深刻な腎臓の問題を引き起こす可能性があるとして、使用制限を呼びかけています。 続きを読む