他サイトではあまり紹介されていないものを中心に、ちょっと気になった論文や報告、発表などをピックアップしました。気になったものは独立記事に するかもしれません。誤りがあったらご指摘下さい。必ずしも最近アップされたものとは限りません。(特にJ-STAGE に掲載のものは、発行後一定期間 過ぎてから解禁となるものがあり、1年以上前に掲載された論文等を紹介する場合があります)
紹介日 | 論文・報告タイトル (紹介記事・ブログ、関連論文) |
概要・コメント |
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09.05 | Loneliness and analgesic overuse among low-dose estrogen-progestin users in Japan (BMC Womens Health. 2025 Sep 2) |
低用量エストロゲン・プロゲスチン(LEP)を使用している女性における鎮痛剤の使用状況を調査し、孤独感および鎮痛剤の過剰使用に関連する因子を分析 鎮痛薬の併用過剰使用は子宮内膜症や腰痛などの症状との関連が認められ、孤独感と月経症状の自己記録の両方を考慮した服薬モニタリングが重要 |
09.05 | Seasonal Variation in Diuretic-Induced Dehydration Using Spontaneous Reports of Adverse Events (Biol Pharm Bull. 2025;48(9):1335-1342) |
利尿剤誘発性脱水の発症は1月に最も多く次いで8月 12~2月の冬季も多い 利尿薬を服用している患者には冬季でも十分な水分摂取が推奨される |
09.04 | Nationwide Survey of Pharmacist Involvement in Managing Cancer Pain in Children (J Nippon Med Sch. 2025;92(4):337-348.) |
日本緩和医療薬学会の病院薬剤師を対象に、がんの痛みを持つ15歳未満の小児とその家族に対する薬剤師の関わり、特に痛みの評価、鎮痛薬の使用方法の説明、心理的・社会的・スピリチュアルな痛みへの対応について調査 |
09.03 | Ban on selling high-caffeine energy drinks to boost kids’ health (英保健省 2025.09.03)→法制化の根拠とパブコメ実施 |
エナジードリンクは無害に見えるかもしれないが、現代の子供たちの睡眠、集中力、健康はすべて影響を受けており、高糖質のエナジードリンクは歯を傷め、肥満の一因にもなっているとして、英政府は、16歳未満へのカフェイン含有量の高いエナジードリンクの販売を禁止することについて協議すると発表 |
09.03 | Azelastine Nasal Spray for Prevention of SARS-CoV-2 Infections A Phase 2 Randomized Clinical Trial (JAMA Intern Med. 2025 Sep 2) |
Phase2ランダム化臨床試験で、アゼラスチン鼻スプレー(本邦未発売)で、プラセボ治療と比較して、検査で確認された SARS-CoV-2 感染の発生率の有意に低下を確認 |
09.02 | The impact of the number of non-opioid psychotropic medications and their co-exposures during pregnancy on short-term outcomes in full-term neonates (Sci. Rep 2025 Aug 22) |
妊娠中の向精神薬“3剤以上”で新生児の適応障害リスクが上昇 特に、CYP2D6阻害薬の併用に注意が必要 →北里大プレスリリース |
09.01 | 男性薬局薬剤師の身だしなみが患者の信頼感に与える影響に関する予備的調査—コンジョイント分析による検討— (YAKUGAKU ZASSHI 145(9) p791-799,2025) |
男性薬剤師の第一印象において、身だしなみは信頼感に影響することが示唆 薬局において薬剤師は白衣だけではなく,ケーシーやスクラブを着用していることが考えられるため,多様な服装での調査を行う必要がある また、女性薬剤師に関する新たな検討も必要 |
09.01 | Nationwide trends in the use of antitussive agents in Japan before, during, and after the COVID-19 Pandemic: A descriptive study using a National Database (Respir Investig. 2025 Aug 30) |
NDBオープンデータを解析 中枢作用薬と漢方薬の処方量は、2018~2019年は横ばいであったが、2020~2021年は減少し、2022年には部分的に回復 その後の鎮咳剤不足は何だったのか? |
09.01 | Beta-blockers after myocardial infarction: effects according to sex in the REBOOT trial (Eur Heart J. 2025 Aug 30) |
この大規模研究では、女性ではβ遮断薬の服用によりリスクが高まることも明らかになった 専門家は、この結果が世界中の心臓治療ガイドラインを変えるだろうと述べている |
最終更新日:2025年9月6日