薬局の起源と100年間での変遷(FIP)

 これも、FIPの100周年会議に合わせて発表されたものです。薬局がどのように生まれたか、FIPが設立されてから100年でどのように薬局の役割や薬事規制が変わってきたかなどが記されており、資料的な価値がある内容となっています。(どこかで全文を翻訳しないかなあ?)

From Making Medicines to Optimising Outcomes:
The evolution of a profession 1912-2012
http://www.fip.org/files/fip/publications/UCL_BOOKLET_Web.pdf

 目次や目に留まった部分を抜粋します(日本に関する記述も結構ある)

  • 薬局の起源とFIP設立までの変遷(p12-23)
  • 南欧で一般的となった医薬分業(the separation of prescribing and dispensing)を取り入れるために、1983年に日薬が設立された。(p20 関連→日薬HP・日薬のあゆみ
  • 20世紀の薬局(p23-55)
  • 医療サービスの発展(p26-28)
  • 薬事関連の法規制(p28-33)
  • 1895年に発売されたヘロインは当初は薬局でも購入できたが、1933年に英国で処方せんが必要な薬に法律で規制された(p30)
  • 米国では、ペニシリンも同様に1951年に薬局での処方せんなしでの販売が法律で規制された(p30)
  • 医薬品を3分類(pharmacy (P) medicines、prescription only medicines (POMs) 、generalsales list (GSL) products)に分けるという概念は1968年に英国で生まれた(p31)
  • 欧州各国では薬局の開設の規制や薬学生の養成数の制限が行われた(p32-33)
  • 製薬企業の影響(p34-38)
  • ロシア・中央東ヨーロッパ、米国、仏/独、オランダ、英国、ブラジル、ナイフェリア、インド/中国、日本の順で、薬事制度も含めた薬局の変遷(p38-54)
  • 日本でどのように薬局が発展していったか(p52-54)
  • 病院薬局はどのように発展・挑戦してきたか(p54-56)

 世界の中での日本における薬局のあるべき姿を考えさせられます。


2012年10月07日 21:04 投稿

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