調剤ポイント付与って値引きに該当するの?(メモ)

  ツイッターでやり取りがあったので、忘れないように、関連記事をメモとしてまとめました。

 会計制度に詳しくないので、コメントは控えさせていただきますが、平たく言うと、国際会計基準が導入される(2019年ごろには強制適用される見通し)と、ポイント発行は売り上げと捉えられる一方、ポイント分は売り上げから分割され、繰り延べ収益の対象として負債として会計処理されるようです。(これを値引きと見るかどうかはよくわからない)

調剤のポイント付与が一転禁止に、ドラッグストア各社の次の手
(東洋経済 2012.01.12)
http://www.toyokeizai.net/business/
industrial/detail/AC/8713eeea622e8d546753c2130892bb40/

ポイントは値引き、一部薬局「意識なし」
メディカルシステムNW・田尻社長 企業会計でわかる
(RISFAX 2012.05.09)
http://www.risfax.co.jp/risfax/article.php?id=38317

「企業ポイントについて」(特に7ページ)
(産業構造審議会産業金融部会・流通部会 第1回商取引の支払に関する小委員会・参考資料4)
(2008.09.17 開催)
http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g80919a09j.pdf

ポイントマイレージの最新動向
~高まる消費者意識と共通ポイントの躍進~(特に18ページ以降)
(能村総研 第156回NRIメディアフォーラム 2011.06.30)
http://www.nri.co.jp/publicity/mediaforum/2011/pdf/forum156.pdf

ポイント引当金の会計と税務
(ZEIKEITUSHIN 2009.05)
http://www.shinnihon.or.jp/corporate-accounting/industries/typical/pdf/accounting-tax-02-2009-10-19.pdf

ポイント・プログラムをめぐる経営の諸問題について
(成城・経済研究 第187号 2010.2)
http://www.seijo.ac.jp/pdf/faeco/kenkyu/187/187-kaiho.pdf

マイレージサービスに代表されるポイント制に係る税務上の取扱い
-法人税・消費税の取扱いを中心に-
(国税庁 論叢58号 2008.06.20)
http://www.nta.go.jp/ntc/kenkyu/ronsou/58/01/hajimeni.htm

企業ポイントのさらなる発展と活用に向けて
(経済産業省商務流通グループ・企業ポイント研究会 2007.07)
http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g70702b01j.pdf

企業ポイントの法的性質と消費者保護のあり方に関する研究会報告書
(経済産業省 2009.01)
http://www.fia.or.jp/release/2008/2-12houkokusho.pdf

 上記30ページには、次のような記述がある。

 1 ポイント1円などとその価値が明示的に表示され、次回、自社商品の値引きに用いられるポイントについては、景品表示法上は、「景品類」ではなく、値引きとして位置付けられるものと解されている。

関連情報:TOPICS
 20121.09.18 調剤ポイント付与禁止に関する通知


2012年10月07日 22:44 投稿

コメントが1つあります

  1.  ポイントは、金券の交付などと同様に解釈され「値引き」と解されるということでしょうか。
     ドラッグストアにおいては、調剤以外の業務(医薬品や衛生雑貨等の販売)があり、そのような中で、値引きとは別に、顧客への優遇策として、ポイントの提供は広く行われてきたものと考えます。
     一方、医療保険による現物給付に対する患者一部負担金の受取りは、ある種の公的な料金の代行徴収として解され、公的価格の値引き禁止にぶつかるというのが厚生労働省側の言い分であったと思われます。 ドラッグストア側は、ポイントの扱いについて厚労省に尋ね、禁止されないとの言明を得て、展開が始まったのに対し、いきなり薬剤師会などの陳情を得て「禁止」を言い出し、ドラッグストアを一方的に悪者扱いした、と言って怒っています。
     更に、クレジットカードの利用額に応じたポイント付与は差支えないといったことが、火に油を注いだものです。 既に、一部のチェーンドラッグストアには、大手小売りチェーンが乗り出しており、クレジットカードならばよいのか、という議論を呼んでしまいました。
     値引きという点では、そもそもクレジットカード払いを認めた時点で、支払い猶予による金利、また取扱手数料の医療機関による負担といった形で、患者側への利益提供が行われているとの指摘もなされています。 その辺まで踏み込んだ整理が期待されます。