第10回ジェネリック医薬品品質情報検討会

 半年に1回開催されるこの検討会ですが、15日にようやく2月26日に開催された第10回の検討会の資料と議事概要が公表されました。(検討会は非公開。議事録が出るが毎回遅くなっているような気がする。)

ジェネリック医薬品品質情報検討会(国立医薬品食品衛生研究所 ウェブサイト)
  http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged.html

ジェネリック医薬品品質情報検討会(PMDA ウェブサイト)
  http://www.info.pmda.go.jp/generic/generic_index.html

第10回ジェネリック医薬品品質情報検討会 議事概要
  http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged/10Generic.html
  http://www.info.pmda.go.jp/generic/generic_20130225.html

 第10回検討会ではまず、第7回検討会(TOPICS 2011.10.19)において製剤WGでの検討対象となっていたすることとなっていた「注射用スルバクタムナトリウム・アンピシリンナトリウム」(ユナシン-S静注用他)の不純物に関する検討結果が報告されています。(資料10-1

 検討結果によれば、承認申請書で採用されていた3 種類試験法で、市販の9製品の試験を実施、いずれの規格にも、全ての製品が適合しており、製品間での不純物に関する大きな差は無いと考えられるとしています。

 次に、これまでの検討会で改善が必要とされた品目の改善状況についての報告が行われています。製造工程の再検討や代替品への移行が図られたものがある一方、採算面から薬価削除願いを提出して、市場から撤退した品目もあります。(資料10-2) なお、対応が済んだ製剤に関しては、改めて製剤WGにおいて試験を実施し、品質の確認を行なうそうです。 

 一方、検討会では平成24年4月〜9月の文献及び学会発表(品質関係15報、臨床関係49報、味覚等使用感関係8報で、うち問題を指摘したものが21報)(資料10-3-2)や、平成24年度の上半期に医薬品医療機器総合機構に寄せられた相談内容等(資料10-4)の検討が行われ、後発医薬品の品質に明らかに問題があることを示すものはないとの評価が行われています。

 次に平成25年度製剤の検討対象候補品目の選定が行われ、PMDAに相談が多い、 抗不安薬、睡眠薬、精神神経用剤などの神経系に作用する薬剤が選定(資料10-5、一部は対象外)され、具体的な実施方法については次回検討会で報告することになりました。

 また委員からの提案で、スマトリプタンコハク酸塩錠(トリプタン系で唯一後発品がある)の溶出試験についても検討することが決まったそうです。

 なお、国立医薬品食品衛生研究所 ウェブサイトの方には、これまで検討会で取り上げた品目の一覧も掲載されています。

試験製剤一覧
 http://www.nihs.go.jp/drug/ecqaged/kentou-list.html

、関連情報:TOPICS
  2012.11.01 第9回ジェネリック医薬品品質情報検討会
  2012.03.27 第8回ジェネリック医薬品品質情報検討会
  2011.10.19 第7回ジェネリック医薬品品質情報検討会
  2011.02.21 第6回ジェネリック医薬品品質情報検討会
  2010.10.07 第5回ジェネリック医薬品品質情報検討会
  2010.01.22 第4回ジェネリック医薬品品質情報検討会
  2009.07.15 第3回ジェネリック医薬品品質情報検討会
  2009.01.07 第2回ジェネリック医薬品品質情報検討会
  2008.08.30 第1回ジェネリック医薬品品質情報検討会


2013年04月16日 12:00 投稿

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