5日の官報で、2026年診療報酬改定の詳細が告示され、厚労省HPにも内容がアップされています
【厚労省】
令和8年度診療報酬改定について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html
調剤報酬点数表
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001665294.pdf
厚労省では改定のポイントについて、資料と動画で説明を行っています
令和8年度診療報酬改定説明資料等について
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_71068.html
令和8年度診療報酬改定の概要【調剤】
https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001666323.pdf
動画
https://youtu.be/1lfqmr56lXc?si=YyvWLnuS0WiUNiuj
今回の改定の大枠としては次のようになります
在宅など、個人個人によって興味や重視するものがあると思いますが、個人的には次の3つです。
1.地域支援・医薬品供給対応体制加算の施設基準
現行の後発医薬品調剤体制加算と現行の地域支援体制加算が統合されたもので、TOPICS 2026.01.26でも、この加算の狙いなどについて紹介しましたが、注目は加算2-5の具体的要件がどうなるかでした。
- セルフメディケーション関連機器の設置(少なくとも3つ)
- 緊急避妊薬の調剤又は販売を含む女性の健康に係る対応
個人的には、緊急避妊薬の要件を、なぜ調剤又は販売としたのか。OTC48というカテゴリーがあるのであれば、生活者のアクセスを考え、こちらもしっかり「一般用医薬品及び要指導医薬品等(基本的な48薬効群)の販売」を踏まえて、調剤ではなく、むしろ販売とすべきではなかったでしょうか。(埼玉、熊本など産婦人科医との包括的連携が全国的にきちんととれていれば盛り込まれていたかもしれないですが)
2.かかりつけ薬剤師制度廃止
こちらもTOPICS 2026.01.28 で述べましたが、答申の結果、かかりつけ薬剤師が服薬指導しても、かかりつけ薬剤師以外が服薬指導した場合でも服薬管理料は同じとなりました。
また、動画(19分20秒あたり)の説明をみると、「これまでの所定の様式の同意書は廃止し、お薬手帳の必要事項にかかりつけ薬剤師と記入したうえで、これらが記載されたページのコピー等を当該保険薬局において保管することが要件とする」と改められています。

今回、かかりつけ薬剤師のみができる加算や点数の加点が設定され、その意義がまだ維持されています。一方でやはり新たな加算や加点には患者負担が伴います。
6月以降しっかり対応をしたいとは思いますが、患者さんにとってどういうことが利点になるのかの説明は悩ましいところです。
3.服用薬剤調整支援料2の研修要件
話題の1000点という配点がされた加算です。

動画(21分00秒あたり)での説明では、「日本老年薬学会が提供する「老年薬学服薬総合評価研修会」を修了することとしています 相当程度の保険薬局の勤務年数及び、極めて高度な水準の専門性を求めているので誰しもが受講できるものではないことをご了承下さい」として、下記研修の修了がもとめられていることから、X上ではさまざまな意見が交わされています
老年薬学服薬総合評価研修会
(日本老年薬学会)
https://www.jsgp.or.jp/news/20260302/
“ネガティブで頼りなく見えるのかもしれないが、「自分は知らないこと、できないことがある」と自負した上で振る舞えること自体が私にとっての専門職としての矜持だと思っている。…
— junzy_koyanagi (@JKoyanazi) March 4, 2026
あくまでも一会員の意見です… — ティチjr (@ticheljr) March 4, 2026
調剤報酬や診療報酬の算定要件は 厚労省の運用・通達部分で決められる性質のもの。法的に必ずしも特定法人に限定することを禁止するルールはないかもしれないが、政策として公平性・透明性・自由競争・特定団体優遇の是非が問われてよい件では。国が実務要件として特定団体の研修を指定することは、…
— 青島周一 (@syuichiao89) March 4, 2026
私も一定の資質を確保のために、総合的な研修は必要だと思います。
一方で、特定の(認定)要件を持った人だけが、特定の研修会を受講したうえで算定できるという仕組みには疑問があります。
海外でのこの種の研修は、大学か職能団体、薬剤師向けの研修機関が行うことが一般的です。
せめて、今回の研修は学会が監修するとしても、薬剤師研修センターが行い、費用や時間がかかる内容でも、意欲がある人の算定が可能となるよう、門戸を広げるべきだったのではないかと思います。
また今回の告示では、どういった患者を選定して、どのような手順で行うかも具体的に示されませんでした。
患者またはその家族等の求めに応じてとなってはいますが、3割負担で3,000を払ってまで求める人が果たしてどれだけいるでしょうか?
今回の加算の参考とされている豪州では、患者負担はなし、患者の選定はGPが行う仕組みになっています。
理念だけか先行し、果たして、処方した医師や費用負担も求められる患者に理解・協力が得られるのかという懸念もあるなかで、どのような運用が行われていくのか注目です。
最後にこちらの投稿です。
在宅やるなら在宅ガチ、地域密着なら地域密着と棲み分けさせて欲しいよな。 なんのために地域連携薬局だの専門医療機関連携薬局だの作ったんだよ みんながみんな全て中途半端な薬局にしてどうするんだよ — ティチjr (@ticheljr) March 5, 2026
この意見には私も同感です。
厚労省は薬局に一定の規模化を求め、全ての機能をもたせたいのでしょうが、厚労省の考える勝手な理想にすぎないと思います。
求める在宅業務もどこまでが専門性なのか、地域密着な業務はどのようなものがあるのかをこの際、もっとしっかりと考える必要があります。
現況では、セルフケア支援など医療保険でカバーができないとしても、今のままでは地域密着は軽視していると言わざるを得ません。
関連情報:TOPICS
2026.01.26 地域支援・医薬品供給対応体制加算の施設基準に思う(2026調剤報酬改定の展望②)
2026.01.28 かかりつけ薬剤師(制度)の行方は(2026調剤報酬改定の展望③)
2026年03月05日 16:39 投稿



