ジェネリック医薬品製剤の選択は、薬剤師の調剤権

 もうすでにご存じの方もいるかと思いますが、東京保険医協会のジェネリック医薬品に関するポスター問題(TOPICS 2012.03.12)について、永井恒司氏が理事長を務めるNPO法人ジェネリック医薬品協議会(http://www.ge-da.com/)も異議の書面を先月提出しています。

「ジェネリック医薬品は医師に相談して」のポスターについての見解
(特定非営利活動法人ジェネリック医薬品協議会 2012.03.27)
http://www.ge-da.com/doc/120322Noteofprotest.pdf

 同協議会では今回のポスターについて、「決して看過できるものではなく、ジェネリック医薬品に対する十分な理解もなく、非科学的な文面に落胆と失望を感じている」としたうえで、「ジェネリックの中の安くてきちんと効くものを医師と相談して使いましょう」などと訴えていることについては、1997年のFIPバンクーバー宣言で、「ジェネリック医薬品製剤の選択は薬剤師の調剤権に属している」と謳われているとして、ジェネリック医薬品に対する正確な理解と適切な対応を求めています。 

FIP Statement of Policy on the Pharmacist’s Authority in Product Selection – Therapeutic Interchange and Generic Substitution (1997, Vancouver)
http://www.fip.org/www/uploads/database_file.php?id=200&table_id=
 (→Google翻訳

 The dialogue with WHO, international organisations representing the medical profession, other prescribers and pharmaceutical manufacturers regarding the role of the pharmacist in product selection should continue and this should be encouraged at national level.(ジェネリック選択における薬剤師の役割を国家レベルですすめるべきである)

 バンクーバー宣言というのは私も知らなかったのですが、ジェネリックの使用促進についての質疑が行われた、3月22日の参議院厚生労働委員会でも、川田龍平議員が後発医薬品の使用促進が達成できなかった理由の一つとして、「1997年の世界薬学学会、薬学会議で採択されたFIPバンクーバー宣言で宣言された薬剤師による後発医薬品への選択権を薬剤師が行使しなかった」と指摘しています。

厚生労働委員会で質問をいたしました
(川田龍平ブログ 2012.03.22)
http://ameblo.jp/kawada-ryuhei/day-20120323.html

参議院議事録(参議院厚生労働委員会2012.03.22)
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/sangiin/180/0062/18003220062003a.html

 東京保険医協会は、ジェネリック医薬品協議会の書面に対しても当然見解を示すんでしょうね。

関連情報:TOPICS
  2012.03.12 ジェネリックは医師に相談して(東京保険医協会ポスター)


2012年04月20日 11:14 投稿

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