オキシドールは、テロ関連物質として管理徹底を

 今月7日の英国で起きた同時爆破テロを受け、日本でも政府が国内のテロ対策の強化が急がれていますが、日頃、薬局薬店で販売されている「オキシドール」が、爆発物の原料となる化学物質として、管理の強化等の徹底が求められていることを皆さんはご存知でしょうか?

 政府が昨年12月に決定した「テロの未然防止に関する行動計画」では、「速やかに講ずべき対策」として16項目が掲げられていますが、その中の1項目で、過酸化水素(オキシドール等)が誰でも容易に入手できるという現状を指摘、厚労省等に管理の強化についての指導を求めているのです。

 そして、3月29日付けの厚労省医薬食品局長の通知(日薬雑誌、平成17年5月号の告知欄に掲載)で、「薬局開設者及び医薬品一般販売業者に対し、過酸化水素製剤について、盗難防止措置の徹底等当該製剤の適切な管理につき改めて指導するとともに、一般消費者に当該製剤に当たっては、必要に応じて、身元及び使用目的に不審がある者、使用目的があいまいな者など当該製剤の安全な取り扱いに不安があると認められる者には、販売を差し控えるともに、当該者の不審な動向について速やかに警察に通報すること」などを日薬に求めています。

 日本では、悪用する人などいないだろうと思っても、今はあらゆる手段で情報を入手し、悪用することも可能な時代です。こういった勢力の手助けをすることないよう、オキシドールの大量購入者には、私たちは細心の注意を払うべきでしょう。

 参考:読売新聞7月18日

テロの未然防止に関する行動計画
        (平成16年12月10日 国際組織犯罪等・国際テロ対策推進本部)
  http://www.kantei.go.jp/jp/singi/sosikihanzai/kettei/041210kettei.pdf


2005年07月19日 23:00 投稿

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