2021年と2022年に全国で開催された市販薬啓発イベントの参加者314名を対象に横断的な質問票調査の結果報告と解析です。
【医療薬学 52(7) p437-449,2026】
セルフメディケーション実践と国民皆保険制度の持続可能性に関する生活者の意識構造
https://jstage.jst.go.jp/article/jjphcs/52/7/52_437/_pdf/-char/ja
https://jstage.jst.go.jp/article/jjphcs/52/7/52_437/_article/-char/ja
56.37%がセルフメディケーションを実践し、非実践者は24.84%
皆保険の維持に必要とされる取組みは、「受診を減らす」(57.01%)、「薬剤処方を減らす」(53.82%)「検査を減らす」(47.45%)が上位、次いで、医師が OTC 推奨する(43.95%)(これは注目)
制度の維持が困難と考えられる要因は「高齢化」(80.25%)、「すぐ受診する」(30.57%)、「医療技術の進歩」(28.669%)が上位
「皆保険が今後も継続可能であるとの認識」と答えた者は64.80%
回答者を
「医療費負担是正・制度効率化志向型」
(受診なく薬もらえるなど、利便性の確保と制度効率化を重視)
「薬局活用・分散型対応志向型」
(薬局を積極的に活用、,軽度の医療需要を分散化するような施策を支持)
「受診行動抑制・制度抑制志向型」の3つのクラスターに分類
(医療行為の縮小や保険給付の抑制し、制度全体への支出抑制を志向)
の3つのクラスターに分けたところ、
「薬局活用・分散型対応志向型」にセルフメディケーション実践者が高い傾向が認められ、医療機関への過剰受診が制度の持続性に影響することを理解し、医療資源の適正分担を意識していた。
対象が啓発イベント参加者に限定されていること、横断的研究のため因果関係は不明で、長期的・縦断的調査が必要だとしたえうえで、WHOの広義のセルフケア概念が十分に反映していない可能性なども指摘した
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あくまで、イベントに参加した人の回答ですが、薬局で相談してOTCを活用するという認識はあまりないのかもしれません。
またこの背景には、セルフセレクションによる専門家関与の希薄化は大きいと個人的には考えます。
一方で、「受診がなくとも薬もらえる」が一定数いることを見ると、零売の制度化も必要かもしれません。
2026年07月18日 22:53 投稿


