佐賀大学医学部血液内科の専門医らが、イマチニブ(グリベック)が後発品への置き換えが進まない背景について検討したもの
【Intern Med. 2025 Aug 7】
Low Generic Drug Penetration for Expensive Oral Molecular Targeted Agents: An Experience with Generic Imatinib in Japan
https://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/advpub/0/advpub_5182-24/_pdf/-char/ja
https://www.jstage.jst.go.jp/article/internalmedicine/advpub/0/advpub_5182-24/_article/-char/ja
慢性骨髄性白血病(CML)の治療に革命をもたらした、第一世代チロシンキナーゼ阻害薬のグリベックについて、2014年に後発品が導入されたものの、高額療養費制度により、自己負担への影響が少なかったために、2022年においても72%という市場のシェアを維持し続けた。
国民皆保険制度と高額医療費負担制度により、日本人および慢性骨髄性白血病患者に対して経済的支援を提供し、過剰な自己負担を回避している。
この独自の二重のセーフティネット制度は、国民の負担を軽減する一方で、日本の国家財政を圧迫する可能性がある。
さらに、これらの制度は患者と医師のコスト意識の浸透を妨げる可能性がある。
また、患者の経済的負担を最小限に抑えるために、ジェネリック医薬品を3ヶ月間隔で処方することも有益だ。(この主張については個人的には異議あり)
研究らは、最近導入された選定療養は、危機に瀕している日本の国民医療制度を守るための効果的な解決策であると指摘し、個人の医療費と純国民総医療費の両方を可能な限り低く抑える方法が緊急に必要とされているとした。
2025年08月10日 16:52 投稿