FIPは14日、薬剤師によるED(勃起不全)の症状や管理と男性セルフケア支援に関するハンドブックを公表しました
【FIP 2025.05.14】
New FIP handbook supports pharmacists in managing erectile dysfunction symptoms
https://www.fip.org/news?news=newsitem&newsitem=637
Erectile dysfunction~A handbook for pharmacists on managing symptoms and supporting self-care(FIP 2025)
https://www.fip.org/file/6226
FIPでは、EDは50歳以上の男性の最大50%に影響を及ぼしており、偏見やケアへのアクセスの悪さから、しばしば過小診断されているとして、FIPの非伝染性疾患に関する実践変革プログラムの下、リスク評価、カウンセリング、PDE5阻害薬の安全な使用、エビデンスに基づいたガイダンスとして本ハンドブックがまとめられました。
このハンドブックにより、薬剤師が質の高いケアを提供するために必要な知識を習得することで、薬理学的アプローチと非薬理学的アプローチの両⽅が可能となる内容となっています。
薬物療法では、PDE5阻害薬の違いを詳しく説明しています。
また、地域薬局が関わる意義については、スクリーニングや早期発見、ライフスタイル介入を行うための便利な環境があるとしています
そして、薬剤師による患者への継続的なサポートと専門的なアドバイスや、禁煙、ストレス管理、体重管理、健康的な食事、身体活動などのライフスタイルへの介入と共に、医師や他の医療専門家と連携することで、包括的なケアを提供することが推奨されるととしています。
一部の国では、薬剤師がシルデナフィルやタダラフィルなどの一部のED治療薬を処⽅する権限が付与されており、患者が確実に処⽅薬の効果を実感できるよう、綿密なカウンセリングを⾏った上で販売が行われています。
FIPでは、これらのアプローチを日常診療に取り⼊れることで、薬剤師はEDに苦しむ⼈々の⽣活に大きな変化をもたらし、全体的な健康を促進し、EDに伴う偏見を軽減することができるとしています。
既に、 タダラフィルについては、 ポーランド(2022)、英国(2023)、アイルランド(2023)、ノルウェー で、また、シルデナフィルは、 ポーランド(2016)、英国(2018)、ノルウェー(2019)、スイス(2020)、アイルランド(2021)、マルタ、ニュージーランド(トレーニングプログラムを完了した薬剤師が供給、2014)で処方箋なしで販売が可能となっていますが、スイッチを当局が審議の末に認めていない国もあります。
日本でも、タダラフィルが、評価検討会議での議論の対象となり、去年会議に先立って意見募集が行われましたので、遠からず、日本でも処方箋なしでの販売が行われるようになるかもしれません。
ED治療薬がスイッチされる可能性が出てきました
OTCとしてのニーズや、OTC化された際の使われ方の考え方もきちんと記されています
また、輸入偽造薬及び ED治療の医薬品成分を含む健康食品による詐欺行為などの国際的な犯罪、健康被害リスクから国民を守ることが可能になるともしています是非意見を https://t.co/bwKpLHxX2U
— 小嶋 慎二@community pharmacist (@kojima_aponet) November 24, 2024
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2014.10.17 シルデナフィルが処方せんなしで購入可能に(NZ)
2025年05月19日 18:37 投稿