調剤薬局における薬剤師の情報提供は不十分?(野村総研調査)

 野村総合研究所(http://www.nri.co.jp/)は5日、今年1月に全国の男女1,000人を対象に行ったネット調査「自身の医療・健康状態に関するアンケート調査」の結果を発表しています。

負担増でも、医療サービスの充実を希望
〜 「自身の医療・健康状態に関するアンケート調査」を実施 〜
(野村総合研究所プレスリリース2009年3月5日)
 http://www.nri.co.jp/news/2009/090305.html

自身の医療・健康状態に関するアンケート調査
 http://www.nri.co.jp/souhatsu/research/2009/pdf/rd200903_01.pdf

 この調査では、「あなたの薬の使用状況についてお伺いします」という項目があり、処方薬の価格、ジェネリック医薬品についての認識と共に、「調剤薬局で薬を購入する際に薬剤師からどのような説明を受けていますか」という設問があります。下記選択肢から、ひとつだけ選べというもので結果は次のとおりでした。

購入するだけで、特段の説明を受けない  8.7%
薬の飲み方のみ説明を受ける 25.3%
薬の飲み方に加えて、効能・効果について説明を受ける 27.5%
薬の飲み方に加えて、副作用について説明を受ける 19.0%
医師に指定された薬に加え、近い効能をもつ薬やジェネリック医薬品など、他の薬について提案を受ける  3.4%
薬の説明に加えて、食事や日常生活の改善についてアドバイスを受ける  1.7%
病院外の調剤薬局を利用することはほとんどない 14.4%

 必ずしも適切な選択肢とはいえませんが、これを日頃の薬局の薬剤師が行っている業務の印象度と考えると、ちょっとショッキングな数字でもあります。

 このレポートでも、「購入するだけで、特段の説明を受けない」「薬の飲み方のみ説明を受ける」「薬の飲み方に加えて、効能・効果について説明を受ける」というレベルの説明にとどまるという人があわせて61.5%に達していると指摘しています。

 医療消費者の私たちに注がれる視線は厳しく、副作用に関する情報など、まだまだ私たちが考えるほど患者さんへの情報提供が十分行われていない現実があると考えるべきではないでしょうか。

関連情報:TOPICS 2009.03.04 医療消費者とくすり相談


2009年03月05日 22:38 投稿

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