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避妊の開始とアドバイス、尿路感染症の治療は地域薬局で(豪保健相)

豪連邦保健相は13日行われた Australasian Pharmacy Professionals (APP) conferenceでの講演で、薬剤師による「避妊の開始とアドバイス」「合併症のない尿路感染症の治療」について、無料の相談と低価格の医薬品を提供する試験運用を開始すると発表しています

【Australasian 2026.03.13】
Government Announces National Women’s Health Pharmacy Prescribing Trial
https://australasianpharmacy.com.au/articles/2026/03/government-announces-national-womens-health-pharmacy-prescribing-trial

こちらが豪政府のプレスリリース

Women’s health trial to expand access to cheaper medicines
(Australian Government 2026.03.13)
https://www.health.gov.au/ministers/the-hon-mark-butler-mp/media/womens-health-trial-to-expand-access-to-cheaper-medicines

オーストラリア政府は、女性に対し、より多くの選択肢、低コスト、そしてより質の高い医療を提供し続けています。

2027年1月より、連邦政府はPBS(医薬品給付制度)の対象外となる薬局での試験的取り組みを開始します。これにより、減免カード(concession card)保有者は、資格を持つ薬剤師が処方する、より安価な避妊薬や単純性尿路感染症の治療薬を利用できるようになります。

これは、1州を除くすべての州が、特定の避妊薬や単純性尿路感染症(UTI)の治療薬を処方する訓練を受けた薬剤師が、医師の処方箋なしに女性に処方できるよう、関連法を改正したか、あるいは改正手続きを進めていることに続く措置です。

12ヶ月間の試験運用期間中、18歳から55歳までの減免カード保有者である推定25万人の女性が、州の規制に基づき薬局で処方される避妊薬や合併症のない尿路感染症の治療薬を、減免料金の7.70豪ドル(約860円)で入手できるようになります。

Pharmacy Board は、2026年7月に全国的な処方基準の実施に関する助言を行う見込みです。

これらの改革は、オーストラリア政府が7億9,220万豪ドル(約885億円)を投じる「女性の健康対策パッケージ」の一環として、オーストラリアの女性とその家族に提供されるもので、そそのパッケージには以下も含まれます。

  • 30年ぶりに新たな避妊薬がPBS(医薬品給付制度)に追加されました
  • IUD(子宮内避妊器具)や避妊用インプラントへのアクセスが改善され、メディケアの給付額が増額され、一括請求の対象が拡大されたこと。これにより、年間30万人の女性が自己負担額を最大400豪ドル(約44,000円)が節約できるようになります。

1年余り前に女性の健康パッケージを発表して以来、70万4,000人以上の女性が、PBSに掲載された新しい避妊薬、更年期ホルモン療法、子宮内膜症治療薬について、230万件を超える割引処方箋を利用しています。

こちらの記事によれば、2027年1月からは、地域薬局の薬剤師が発行する処方箋は、PBS(医薬品給付制度)の対象となる処方医が発行する処方箋と同額の補助金が支給されることも確認されたとのこと。

Federal gov’t to fund nationwide pharmacist contraceptives trial
(Medical Republic 2026.03.13)
https://www.medicalrepublic.com.au/federal-govt-to-fund-nationwide-pharmacist-contraceptives-trial/124043

豪州の一部の州・地域ではすでに、試験的運用も含め、薬剤師による経口避妊薬の処方箋発行などが認められており、ビクトリア州では先日処方箋なしで避妊薬を入手できるようになるとの発表もありました。

今回の発表は豪州内での各州・地域での取り組みを全国的なものとするものとみられます。

保健相の講演がに行われた記者会見で、Pharmacy Guild of Australia の関係者は「この試験的取り組みが、社会的弱者である女性たちに力を与える機会になる」としたうえで、「これは女性に選択肢を与えることでもありますし、経済的な負担や居住地、受診先によって左右されずに、自ら決断を下せるよう女性を力づけることでもあります。女性は、かかりつけ医を受診するか、薬剤師に相談するかを選択できます。その選択権は、再び女性自身の手に戻ったのです」と語ったそうです。

この発表について豪州医師会(AMA)は、「最高品質の医療を促進するものではなく、厳密な評価が必要」「薬局での処方箋発行がすでに医療体制を分断し、患者を危険にさらしている」などのコメントを発表。

Federal government prescribing trial fails to put quality women’s healthcare first
(Australian Medical Associatio 2026.03.13)
https://www.ama.com.au/media/federal-government-prescribing-trial-fails-put-quality-womens-healthcare-first

豪GPの団体は激怒し、「安全ではない」「危険だ」と非難のコメントを発表しています。

Health Minister launches federal pharmacy prescribing trial
(NewsGP 2026.03.13)
https://www1.racgp.org.au/newsgp/professional/health-minister-launches-federal-pharmacy-prescrib