調剤報酬の行方は、行政事業レビューの結果次第(Update)

 中医協での本格議論を前に、引き下げ圧力が強まる2018年改定の調剤報酬ですが、政府が直接介入してきたようです。

 
 この行政事業レビューは、簡単に言うと、政府が予算の使い方に無駄がないかを検証するというもので、今回は9府省・46事業の検証を、14日から東京と徳島で4日間の日程で行われます。

平成29年度秋のレビュー及び徳島レビュー特設ページ(内閣官房HP)
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/H29_fall_open_review_top.html

平成29年秋の年次公開検証の実施について(11月9日行政改革推進会議資料)
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/1.pdf
(調剤技術料が一番最初にあるところに意気込みか)

行政事業レビュー・秋のレビュー 3日目(平成29年11月16日開催) (行政改革推進本部)
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/3rd.html

評価者及び参考人
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/list.pdf#page=4
(津田塾大学総合政策学部の伊藤由希子准教授が参考人なっていますね)

 資料が既に出ています

内閣官房行政改革推進本部事務局資料
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/z12.pdf  

 内容は、財務省がまとめた資料(→TOPICS 2017.10.30)と、先日公表された、第21回医療経済実態調査 報告のデータになっています。

保険薬局店舗数別の損益状況(第21回医療経済実態調査 (医療機関等調査) 報告) http://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/database/zenpan/jittaityousa/dl/21_houkoku_iryoukikan.pdf#page=226

 これを踏まえ、行政改革推進本部事務局は次のような論点を示しています

  • 調剤技術料は、薬局のどのような機能や付加価値を評価して設定されているものか。また、調剤報酬により生じる院内処方と院外処方のコスト差は、薬局の実態や院外処方の付加価値に照らして妥当な水準といえるのか
  • 薬局の果たす機能、薬局の形態による収益性の差異を踏まえ、現在の調剤基本料の設定の在り方は適正といえるのか

 これに対し、厚労省も反論の資料を14日夜にようやくアップしています。(苦心の跡が伺える)

厚生労働省 保険局資料
http://www.cas.go.jp/jp/seisaku/gyoukaku/H27_review/H29_fall_open_review/siryo17.pdf


 上記の院外処方の効果というのも微妙なところですが、個人的には診療報酬の一部としての処方・調剤料と調剤報酬を同列に比較することはいかがなものでしょうか?

 なおこのレビューの模様はニコニコ生放送でネット中継が行われます。(14:10~15:10)

行政事業レビューの公開検証「秋のレビュー2017」三日目
(ニコニコ生放送11:00開演)
http://live.nicovideo.jp/gate/lv308466660

 おそらく、医薬分業自体に否定的な意見は出ないとは思いますが、調剤基本料のあり方にどのような意見が示されるか、また、調剤技術料の院内と院外のコスト差を巡り、調剤管理料(薬剤服用歴管理指導料など)や調剤料に対してどのような対応が求められるか注目です。


  今回のレビューでは直接具体的な点数については言及されないと思いますが、日経記事にあるように点検の結果が2018年度予算案に反映させることになるので、大枠の対応(引き下げ?)が示されることは確かです。

 この結果を受け、具体的な点数や算定要件など中医協での議論に入りますが、個人的には次のようなデータも気がかりです。(そもそも今回の制度設計をした厚労省が悪いんだけど)

関連情報:TOPICS
  2017.10.30 政府・財務省が2018年調剤報酬改定で求めるもの

11月15日 1:15更新


2017年11月13日 12:16 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    今日のやりとりをフォロアーの方が書き起こしてくれました。

    本当にありがとうございます。

    やっぱりこの部分でしょうか

    全体としてですね。あのやっぱり薬剤師・薬局の実態を踏まえたうえで、つまりどれくらいの価値を⽣み出しているかという患者目線でやはりその調剤技術料の設定が必要ではないか。と。えーっと現⾏で気になるのは⼀部しかやっていないようなこと、あるいは、あるべき姿、理想像ですね、薬剤師・薬局のあるべき理想像をベースにしてなんかその加算とかいう措置を決めているのではないか。と。

    厚労省資料にもあるけど、この部分は私もひっかかったな

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