海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.10 No.26

  国立医薬品食品衛生研究所・安全情報部(http://www.nihs.go.jp/dig/jindex.html)は12月20日、医薬品安全性情報(海外公的機関 医薬品安全性情報)Vol.10 No.26を公表しています。 

 Kefauver-Harris(キーフォーバー・ハリス)修正法から50年、欧州で多剤耐性菌が増加、デノスマブ(ランマーク皮下注)と非定型的な大腿骨折のリスク、エチニルエスタオラジオール/ドロスピレノン合剤(類薬でヤーズ配合錠)と脊髄梗塞のシグナルなどの情報が掲載されています。

 全文はこちら(PDF)です。

関連情報:TOPICS
 2012.11.29 論文・報告あれこれ 2012年11月
 2012.11.12 Antibiotic Awareness Week 2012(Update2)

 医薬品安全性情報は今回が今年最後です。今年は、Antibiotic Awareness Week を本格的に取り上げてくれました。

 また、翻訳困難から、あれこれでの紹介に留めてしまいましたが、Kefauver-Harris修正法の50周年の話題も詳しく取り上げてくれたので助かりました。

 米国におけるサリドマイド薬害を最小限に食い止めたケルシー女史の話が詳しく記されています。

 このKefauver-Harris修正法というのは、サリドマイドの悲劇が契機となって医薬品規制を求める声が高まった際に、医薬品の規制強化の法案(Kefauver-Harris Amendment to the 1938 Food, Drug and Cosmetic Act:1938年食品医薬品化粧品法・Kefauver-Harris修正法)を提案したKefauver議員の名前をとったものです。

  Kefauver-Harris修正法は、現代の医薬品承認システムの基礎を築いたされており、米FDAでは、下記のビデオを作成したり、記念のイベントを実施して関係者がスピーチをおこなっています。(私の英語力ではちょっとむりだけど。インタビューは音声のみ)

Kefauver-Harris Amendments Revolutionized Drug Development

Kefauver Harris Celebration

 ウィキペディアを見たところ、まだご健在とのことで、動画がないか探したところ、2年前にビクトリアカレッジが収録したインタビューがありました。(96歳ということになる)

Frances Oldham Kelsey(Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Frances_Oldham_Kelsey(→日本版)

UVic Legacy Awards – Dr. Frances Oldham Kelsey — Alumni Legacy Award .

関連情報:TOPICS
 2012.09.01 サリドマイド開発会社が50年を経て被害者に初めて謝罪


2012年12月23日 23:30 投稿

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