薬局での子宮頸がん予防ワクチン接種サービス(英国)

 日本では,年内の承認が待たれる子宮頸がん予防ワクチンですが,英国では薬局大手チェーン“ブーツ”(http://www.boots.com/)がイングランド・ウェ−ルズ地域の134の店舗で、薬剤師によるワクチン接種サービスを開始したと発表しています。

Boots’ new cervical cancer vaccination service helps protect women against two viruses that cause 70% of cervical cancer(Boots)

 対象となるのは,医師によって登録を受けている18歳〜54歳の女性で,つぎのような流れでサービスが行われます。ワクチンはGSK社のサーバリックスです。

  1. 予防接種が可能かどうか薬剤師によるコンサルテーションを行う
  2. 薬剤師がワクチン接種を行う。1回に135ポンド(約20,400円),接種は1ヶ月後,6ヶ月後の合計3回を行う
  3. 薬剤師がライフスタイルについてのアドバイスを行う

 AP通信によれば,英国では12歳〜18歳の女子については,NHSによる cervical screening programme の一環としてが無料で同様のワクチン接種サービスを受けることが既に昨年の11月からできるようになっているそうです。英国では,予防というのは地域の薬局・薬剤師が積極的に行うというのが既に一般的のようです。

 ブーツの関係者は,「薬局という立地から気軽にワクチンを受けられる」とメリットを訴える一方,「Sexual Health についての適切なアドバイスや子宮がん検診の重要性を伝えることも求められる」としています。

 3回で6万円以上と米国よりも費用がかかりますが,日本人が漢方薬や健康食品に毎月何万円も使っていることを考えると安いのかもしれませんね。

関連情報:TOPICS
  2009.09.11 HPVワクチンに関する情報
  2009.08.22 子宮頸がん予防ワクチンと有害事象

参考:
Boots to offer cervical cancer jabs(AP 2009.9.11)
http://www.google.com/hostednews/ukpress/article/ALeqM5h_dYlwM0QtRDDsypg4P1qOXRhyPg
High street pharmacy offers cervical cancer vaccine for £405
(Telegraph 2009.9.11)
http://www.telegraph.co.uk/health/healthnews/6167708/
High-street-pharmacy-offers-cervical-cancer-vaccine-for-405.html


2009年09月13日 23:13 投稿

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