日医、厚労省の後発医薬品使用促進案に懸念を表明

 日医は21日行われた定例記者会見で、9日行われた中央社会保険医療協議会診療報酬基本問題小委員会で示された、後発医薬品使用促進案に対する日医としての見解を表明しています。

 処方せん書式の変更については賛成の立場を表明したものの、その他の使用促進案については、医師の処方権が侵害されるとして、多くの論点で反対の立場を表明しています。現時点では、資料のみの掲載ですが、先日の報道よりかなりトーンダウンした印象です。

中医協での検討に対する日医の主張(日本医師会11月21日定例記者会見資料)
http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20071121_4.pdf 

 日薬も、論点ごとに自らの見解を表明することはできないのでしょうか?

委員会で示された、後発医薬品の使用促進策の論点 日本医師会の主張・意見
1.処方医が、処方せんに記載した先発医薬品を 後発医薬品に変更することに差し支えがあると判断した場合には、その旨の意思表示ができるよう、「後発医薬品への変更不可」欄(以下、変更不可欄に省略)に記名・押印する。 全体および個別の両方で「不可」のチェック欄があれば、医師の処方権の尊重(以下に示す疑義照会の問題等)を条件に、処方せん様式の見直しを受け入れる
3.変更不可欄に処方医の署名又は記名・押印がない処方せんに記載された後発医薬品については、それを受け付けた薬局の薬剤師が、銘柄の選択理由に関する説明責任を果たし、患者が同意することを前提に、処方医に疑義照会することなく別銘柄の後発医薬品を調剤できることとする。 疑義照会なしには反対。医師の処方権、裁量権が侵害される。銘柄指定であるからこそ、様々な問題が抑制されている。
3.患者の服用のしやすさが損なわれないことを前提に、患者の選択に基づき、「変更不可」欄に署名等がない処方せんを受け付けた薬局において、剤形は異なっても同一の先発医薬品と同等であることが確認されている範囲で、上記2と同様の条件の下、別剤形の後発医薬品に変更して調剤できることとする。 反対。薬剤の使用感は患者にとって大変重要な問題である。また薬剤師による剤形の変更は、医師の処方権を侵害する.。
4.薬局における後発医薬品の調剤を促進する観点から、後発医薬品の調剤に要する在庫管理コストの負担にかんがみ、薬局の調剤基本料を見直上、後発医薬品の調剤率(単位期間当たりの全受付処方せんのうち、実際に後発医薬品を調剤した処方せんの割合)が一定以上の場合を重点的に評価する。 本来、後発品を利用するか否かは、医師と患者が決めるものである。経済誘導には賛成しかねる。
5.処方せん様式の変更により、「変更不可」欄に署名等がない処方せんが数多く患者に交付されることが予想されることから、これまで後発医薬品の処方を促進するために行ってきた処方せん料の評価(後発医薬品を含む処方の場合は、含まない場合に比し2点高く評価)については見直す。 医師の処方権の尊重が確保された上でのこと。ただし、勤務医の負担軽減財源に回せることも踏まえ、大筋賛成。
6.後発医薬品に対する患者の不安を和らげるため、薬局において、「変更不可」欄に署名等がない処方せんに基づき初めて先発医薬品から後発医薬品に変更して調剤する場合に、患者の同意を得て、短期間、後発医薬品を試せるように分割調剤することについて、評価する。 現時点では反対。本来は医師が患者に説明するか、または薬剤師が医師に問い合わせた上で分割を行うべきである。点数をつけて誘導すべきではない。

 関連情報:TOPICS 2007.11.10 一定割合以上の後発医薬品調剤で基本料上乗せ


2007年11月22日 12:50 投稿

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