薬剤師の職能の拡大を生かした制度設計が必要(衆院予算委)

9日の衆議院予算委員会で、福田徹委員(国民民主党・無所属クラブ)が、セルフメディケーションの推進だけでなく、薬剤師の職能拡大をも踏まえた制度設計が必要とする質問が行われています。

こういう展望のある質問を医師の国会議員から出されることは大変ありがたいことです。

【衆議院インターネット中継】
衆議院予算委員会(2026.03.09)(2:12:48あたりから)
https://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=56106&media_type=

【国会中継ライブ】衆議院・予算委員会(午前)(1:53:20)あたりからhttps://www.youtube.com/live/IIq5kLnHeVc?si=-9x_djK6u2oFnhuz

福田委員:
次に OTC類似類の自己負担の見直しについてお聞きします。

まず始めにお聞きします。 OTC類似薬の自己負担の見直しの目的は何でしょうか?

上野厚労大臣:
昨年末の与党の政調間合意におきまして、OTC類似薬の保険給付の見直しについて一定程度の見直しが必要だとされておりますが、その際には、OTC医薬品で対応できる症状であるにも関わらず、他の被保険者の保険料にも負担をかけて、医療用医薬品の給付を受ける患者と現役世代を中心として、平日の診療時間中に受診をすることが困難であるなどの理由により、OTC医薬品で対応している患者との公平性を確保する観点、あるいは現役世代の保険料負担の軽減を図る観点から見直しが必要とされておりますので、それを踏まえて、見直しを行わせていただきたいと考えています。

福田委員:
はい。 ありがとうございます。やっぱりこうお金の負担であるとか、お金の公平性が目的になっていてそれももちろん大切だと思っております。

ただ今日は一歩踏み込んでこのOTC類似薬の自己負担の見直しに絡めて、医療に関わる職種の職能の拡大、特に薬剤師さんの職能の拡大についてお話しさせてください。

このOTC類似薬というのはドラッグストアで市販されているOTCと同じ成分であったり似た効能の薬です。

多くは対症療法に使われる薬、軽い医療に使われる薬ですので医療費適正化の対象とすることは私も賛成です。

ただ一方で、その政策をただ医療費を減らすための目的だけではなく、もっともっと国民にとって価値の大きい目的地、これを目指した制度設計にしていただきたいと思うんですね。

このOTC類似薬の自己負担を増やして市販のOTCでのセルフメディケーションを推進することは医療費を下げるだけではなく国民にとってまず便利に薬を手に入れられるという価値があります。

OTCであれば近所のドラッグストアに行けばすぐに手に入ります。

一方でOTCで治せる症状に対して、診療所へ行って診察を待って、お会計を待って、次に薬局に行って薬が出てくるのを待つ。

それだけの時間の価値を考えれば、OTCとOTC類似薬の価格差というのは十分に補うと考える人もたくさんいると思うんですよね。

しかも診療所では時間だけではなくて診察料もかかるし、処方箋料も別にかかってくる。

これだけではなく、ドラッグストアの薬剤師さんがOTCに関する知識を生かして丁寧に症状を聞いてくださり、最適なOTCを提案していただければ、これ便利でだけでなく、 安心、安全に最適な薬を手に入れることができる。

便利に加えて安全という価値も提供できると思うんですよね。

薬剤師と薬を選ぶ。私は薬剤師さんと軽い病気を直す。ここまで目的を設定できると思っております。

もちろん これは市販薬では心配という時は受診の指示いただければ大丈夫だと思っております。

一方で、この話をすると様々な方面からOTCの利用促進が受診の遅れによる重症化や重大な病気の見逃しにつがるという意見が出ます。

で、ここでお聞きします。これまで海外を含めてセルフメディケーションの推進が受診の遅れによる重症化や重大な病気の見逃しにつがるという研究結果や事例報告がありますでしょうか?

これ色々な場面で耳にする意見ですのでその根拠があるか知りたいのです。

で、私は見つけられませんでした。

そして、もし内容であれば今回OTC類似薬の自己負担見直しで、一定程度我が国で セルフメディケーションが広がる可能性がある。

そしてその変化に伴って、言われるような問題となる事例が増えるのか、これを検証していただきたいんです。

で、もしそのような事例が増えないと分かれば、より安全性は高いと判断できる根拠になります。

私は今ある何となく根拠なしに薬剤師の職能を生かしたセルフメディケーションの推進って危ないんじゃないかという議論に判断材料を与えていただきたいんです。

今後のより前向きな議論が開けると思ってるんですよね。

今回の制度変更は、安全性を検証できるいい機会になり得ますが、その検証の予定はありますでしょうか?

上野厚労大臣:
委員からご指摘のありました今回の見直しに関しまして、便利に、あるいは安心安全、そうした観点ということも大切だというふうには考えております。

今1点目ご質問になりました研究成果でありますが、私自身はそのような研究成果があるというのは存じ上げておりませんが、もし必要があれば事務方の方に ご確認をいただければというふうに思います 。

そのうえで、健康被害が使用?したかどうか調査をすべきではないかという観点でございますが、必要な受診を確保した上で、やはりOTC医薬品との代替性が特に高い薬剤を用いた療養について、今回、患者さんに追加の負担を頂くものであります。

先ほど申し上げました、政調間合意におきましても、施行状況等について、政府が把握分析をしたうえで、与党に報告する枠組みを構築するなど、与党の関与の下、令和9年度以降にその対象範囲を拡大?していくというふうにされておりますので、本制度が施行された場合につきましては、その影響がどうだったかってことを我々も十分把握をしていきたいというふうに思っておりますし、健康被害の状況等についてはですね、なかなか、ちょっと今どういった形ができるのか難しい面もひょっとしたらあるかもしれませんが、そうしたことも含めまして、しっかりと検証ができるようなことを、研究検討していきたいというふうに思います。

福田委員:
ありがとうございます。是非前向きに検証とその結果の公表をお願いしたいと思います。

私はもっと薬剤師さんの職能を高めて医療の効率化だけではなくて、国民に便利で安全な薬へのアクセス、そしてもっともっと薬剤師が身近になって国民が一緒に健康を作る健康な国づくりに生かしていけると信じております。

そのためには薬剤師さんのご努力はもちろんですけど、薬剤師さんの仕事がこう根拠のない不安を言われるのではなく、根拠に基づいて安全なサービスが提供できるというそういう認識を作りたいと思っております。

もっと薬剤師さんが頑張りたいと思えるような環境、これを作りたいと思うんですよね。政府は今、健康増支援薬局の推進など薬剤師さんが国民のために活躍できる環境作りってのはすすめてくださってます。本当に感謝しております。

同時に薬剤師にはできることがあるということを客観的に示せるようなデータ作りであったり、前向きな取り組みをお願いしたいと思っております。

最後に薬剤師さんの職能拡大について是非何か一言、政府から見解をお願いしたいです。

上野厚労大臣:
ありがとうございます。あの薬剤師さんは本当にですね、これからの地域での医療等を守っていくうえでも非常に重要な働きをこれからもしていただく必要があろうかというふうに思っております。

あの、とりわけ健康面ですね。健康サポートの面、今まで健康サポート薬局と申しましたけれども、委員からご紹介のあった通り、昨年の改正薬機法におきまして、健康増進支援薬局の認定制度が創設をされました。

これの施行に向けて、例えば令和8年度予算案におきましても、薬剤師の皆さんの資質の向上のための研修費用などを計上しているところでありますが、今後ともそうした観点でですね、薬剤師の皆さんをしっかり応援をできるように我々としても 十分対応していきたいというふうに思っております。

そうした中で、薬物治療の質と安全性の確保、そして地域住民の健康の支援、そうしたことに是非ご貢献をいただきたいと思いますので、しっかりバックアップをさせていただければと思います。ありがとうございます。

福田委員:
前向きな答弁ありがとうございます。私たち国民民主党は「人作りこそ国づり」というスローガンを掲げております。

これ私大好きなんです。やっぱり我が国は人の能力を抑える政治をしてはいけないと思うんです。人の能力を高めてそれを最大限生かす政治。これを実現したいなと思っております

—————

与党内では、おそらく、こういうことをこういった場で公にすることはできないでしょう。

国民民主党の医療政策と考えていいのかもしれません。


2026年03月09日 19:12 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    福田議員からコメントを頂きました

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。


*

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>