2024年10月、COVID-19ワクチンの有料化が行われましたが、この研究はワクチンの有料化が医療職の接種率にどのような影響を与えたかが検討されています。
【J Infect Chemother. 2025 Oct 15】
A Web Questionnaire-Based Study of Institutional Support and COVID-19 Vaccination Uptake in Healthcare Personnel in Japan
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S1341321X25002284
全文は確認できていませんが、次のような結果となったそうです。
日本環境感染学会全会員(8546名)に2025年3月28日から4月25日の間にオンライン調査を実施、回答のあった1029名のデータを解析。
その結果、COVID-19ワクチン接種率は25.7%で、これはインフルエンザワクチン接種率(92.2%)と比べて有意に低くなった。
職種別では、医師の接種率44.6%、検査技師は7.3%、看護師は22.7%、薬剤師は16.1%で、職種間で有意差が見られた。
また、接種にあたって補助金があったかどうか尋ねたところ、補助金ありの群では接種率が59.4%であったのに対し、補助金なし群の接種率は14.5%で約4倍の差となった。
COVID-19ワクチン未接種者のうち、69.1%が「ワクチン接種費用の軽減」が接種意欲を高めると回答し、最も多く受け入れられる自己負担額として、「1500~2999円」(40.6%)を挙げた。
研究者らは、医療従事者のCOVID-19ワクチン接種率を向上させるためには、インフルエンザワクチン接種と同様に、ワクチン接種費用の補助などの職場支援プログラムを通じてワクチン接種を促進する必要があるとした。
2025年10月30日 16:50 投稿
