米薬学部教授が薬学生に薬剤師の業務や役割を問いかける(神戸学院大)

海外のニュース記事を見ていたら、米国ミシシッピ大学の教授が神戸学院大学の客員教授として招かれ、講義を通じて感じたことなどを記した記事が目に留まりました。

【University of Mississippi 2025.07.06】
Pharmacy School Expands Global Reach Through Faculty Exchange in Japan
https://olemiss.edu/news/2025/07/pharmacy-school-expands-global-reach-through-faculty-exchange-in-japan/index.html

客員教授に招かれたのは、米国ミシシッピ大学薬学部アダム・ペイト教授で、5月22日から6月5日まで、「アメリカの薬剤師に学ぶⅡ」といった集中講義を行い、日米の薬剤師の業務の共通点や違いについて紹介しながら学生の指導にあたられたそうです。

上記記事によればペイト教授は、英語を学ぶ多くの日本人学生に、医療システム、地域薬局の業務、外来医療と請求処理、副作用の監視、薬剤安全、および薬局の未来といった米国の薬局の主要な側面を紹介されたそうです。

そしてペイト氏は日本の学生たちが、講義を通じて、「アメリカの薬剤師が日本で伝統的に考えられていたよりもはるかに先進的で患者中心の役割を果たしており、慢性疾患の管理、共同診療、ワクチン接種、public health などの活動に習慣的に取り組んでいることを知った」と語っています。

また、 学生らとの議論の中で、彼はミシシッピ州が薬剤師がワクチンを接種する最初の州の一つであったことを指摘し、「予防接種は日本の薬剤師ではできないのですね」とも。

また、ペイト氏は「調剤フィーを請求しているのに、どうして処方箋で損をするのかと誰かから聞いたことについて、ようやく理解し始めたと分かりました」と語り、 この経験を通して、複雑な診療報酬制度と、現在私たちの地域の薬局が直面している財政的圧力について、より深く理解することができたのではないかと述べています。(これは日本のことを指すのか、米国のことについてなのかは不明)

米国の医療制度の構造、特に複数支払者モデル、高額な費用、そして制度内での薬剤師の役割は知った学生たちにとっては目から鱗の経験だったようです。

ペイト氏はまた、同大の歓迎のレセプションで「私たち(日米の薬剤師)には共通点もたくさんあります。私の滞在中にはいつでも訪ねてきて、何でも質問してください」と述べられたそうです。

わが国でも医療資源の適切な活用が求められるなか、大学はこういった海外の医療の仕組みや薬剤師の取り組みを学ぶことが必要だと思います。

そしてこれを踏まえて薬学部は、今後地域薬局・薬剤師は何を目指すべきかを社会、政治に問う必要があると考えています。

ペイト氏はまた、同大の歓迎のれせおうしょんでh

参考:
薬学部が米国ミシシッピ大学教授のアダム・ペイト客員教授を招き歓迎会を開きました
(神戸学院大学 2025.05.16)
https://www.kobegakuin.ac.jp/education/faculty_pharmacy/news/9bd52f495b412d5454ca.html

薬学部が集中講義で米国から来日していたアダム・ペイト客員教授の送別会を開催しました
(神戸学院大学 2025.06.09)https://www.kobegakuin.ac.jp/education/faculty_pharmacy/news/4f91e6f39ea24b5366ac.html

 


2025年07月08日 14:07 投稿

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