東京都認知症ケアパス部会

 TOPICS 2011.10.06 で紹介した東京都認知症ケアパス部会ですが、12月日に開催された第4回会合までの資料が公開され、第46回会合では報告書の骨子が示されています。

第1回 2011年 9月13日開催 資料 主な意見 議事録
第2回 2011年10月31日開催 資料 主な意見 議事録
第3回 2011年11月30日開催 資料 主な意見
第4回 2011年12月13日開催 資料  

認知症ケアパス部会報告書の骨子(たたき台)
(第4回資料2)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/zaishien/
ninchishou_navi/torikumi/kaigi/carepass4/files/23carepass4_shiryou2.pdf

 骨子案では、「関係者間の情報共有が不十分」「家族介護者への情報提供が不十分」「相互理解が不十分」「継続性の確保が困難」などの現状と課題を示したうえで、以下の5つの視点を基本に、情報共有の仕組づくりを行っていくことが必要だとしています。

  1. 地域共通の情報共有ツール
  2. 家族介護者の参画
  3. 関係者の相互理解
  4. 簡素で分かりやすい仕組
  5. 継続的な取組

 認知症ケアにおいては、薬物療法や薬剤によるADL影響の検討も重要であり、当然薬剤師や地域薬局の役割が求められるところですが、第1回、第2回の議事録も見たところ、薬剤師と文言が出てきたのは第1回の1か所だけで、薬局という文言についてはでてきませんでした。(部会で出される資料も同様)

 委員に薬剤師が入っていないことが大きいと思うのですが、薬局や薬剤師は認知症ケアの連携においてはあまり重要視されていないようにも感じられます。(存在感がないのかなあ)

 また、第3回の主な意見を見ると、東京都の今回の取組が今後全国の見本となる可能性があり気になります。

 認知症ケアにおける連携パスは、2013年から実施される新しい医療計画の中で取り上げられる可能性があり、このままでいくと認知症の連携パスが作成される際に、他の4疾患(がん・心筋梗塞・脳卒中・糖尿病)と同様に地域薬局や薬剤師の関わりが少ないものが作られてしまうのではないかとちょっと心配になってきました。

関連情報:TOPICS 
 2011.11.06 認知症連携パスと地域薬局
 2011.12.21 医療計画の作成指針


2011年12月22日 13:12 投稿

コメントが2つあります

  1. たまたまバラクルードの処方せん受けたら、基幹病院から突然講習会の出席の案内がきました。
    連携パス参加の契約書も後から。

    こういうのこそ事前に薬剤師会と協議して説明会をやって、21のように受入れ薬局と最初に契約をかわすとか、組織でちゃんとするものではないでしょうか・・・・

    医療機関は連携パスの手をあげる診療所は厚生局届出だったはず。
    薬局側は、何の知識もなく、「連携」からのけ者で本当にいいのだろうか・・・・と思いました。
    何か最近薬剤師会の組織力を益々感じなくなった気がします。

  2. アポネット 小嶋

    13日に、12月22日に開催された第12回東京都認知症対策推進会議の資料が公表されています。

    東京都認知症対策推進会議(第12回)(→リンク

    認知症ケアパス部会報告書の骨子(たたき台)をわかりやすくまとめた資料が提出されています。

    (資料2-1)「認知症ケアパス部会」における検討状況(→PDF

    本人等が所持する形態の情報共有のツールが作られる方向でまとまりそうです。

    共有が必要な情報、情報共有ツールで必ず記載することが必要な情報等の検討についてはこれからのようですが、服用薬が及ぼす日常生活への影響などくすり関連の情報がどの程度盛り込まれるかが注目ですね。
    (全国に先駆けてやっているんだから、影響は大ですよ)