薬学雑誌12月号誌上シンポジウム

 全文がオンラインで読める薬学雑誌(http://yakushi.pharm.or.jp/full_text.html)ですが、12月号は誌上シンポジウムとして、3つのTOPICSが取上げられています。

薬学雑誌2010年12月号
 http://yakushi.pharm.or.jp/FULL_TEXT/130_12/mokuji.html

 TOPCISは、「プライマリ・ケア薬剤師と薬学」、「新しい薬学教育へ―若手教員の取り組みと現状」、「異分野技術の融合による次世代の医療基盤技術の構築に向けて」の3つで、いずれも今年行われた日本薬学会第130年会のシンポジウムでの講演を元に、最近の知見などを加えて、再構成したものです。(確か毎年やっていたと思いました)

 私たちと関係の深い「プライマリ・ケア薬剤師と薬学」では、国際医療福祉大学の武藤正樹氏の「地域医療ネットワークと薬剤師」(日本薬剤師会の学術大会の分科会(TOPICS 2010.10.11 のリンクスライド)とほぼ同じです)、望星薬局の飯塚敏美氏の「プライマリ・ケアの地域住民啓発事業―C 型慢性肝炎治療における医療機関と保険薬局の連携を中心に―」などの薬薬連携・医療連携といった取組紹介が、また、岐阜薬科大学の堀内正氏の「薬学のスキルを活用した OTC 医薬品の提供」では、OTC販売を通じたセルフメディケーションのあるべき姿(著者は、トリアージなどを通じて、General Practitioner 的な役割を努める必要があるとしています)などが記されています。

 一方、大学での教育へのとりくみを紹介したテーマでは、生物学系を苦手とする学生の増加の中で、教育をどのような工夫で行っているかなどが紹介されていて、興味深いものがありました。

 日薬雑誌も、毎年行われる学術大会でのシンポをこういった形で紹介して、各地の取組を紹介するとともに、会員にあるべき姿を考えてもらうことはできないのでしょうか。

関連情報:TOPICS
  2010.10.11 第43回日本薬剤師会学術大会に参加しました
  2010.09.21 港区がん連携パス研究会公開シンポ
  2010.04.28 第2ステージの医薬分業(日本アプライド・セラピューティクス学会)
  2010.04.29 OTC医薬品の使用環境における問題点と今後の課題(学会シンポ)


2010年12月16日 18:09 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    「日薬雑誌も、毎年行われる学術大会でのシンポをこういった形で紹介したら」と記事に書きましたが、日薬雑誌の2011年1月号に、今年の学術大会の分科会と特別講演5の概要が要旨として掲載されています。

    まとめてくださった方、ありがとうございます。

    参加できなかった人にも大いに参考となります。

    来年も是非続けて下さい。