にせ薬の広告を放置するネット販売業者に医薬品を売る資格はあるか?

 各紙は11日、「やせる細胞が増える」などと宣伝し、無許可で未承認薬を販売したとして、健康商品販売会社長ら2人を警視庁が逮捕したことを伝えています。

 「やせ薬」無許可で販売容疑  健康商品会社社長ら逮捕
     (47NEWS 4月11日)
   http://www.47news.jp/CN/200904/CN2009041101000271.html

 逮捕容疑は、インターネットのホームページで「エキサイト」など6商品について「これはまさに肥満遺伝子治療」などと広告し販売するなどした疑いとのことですが、配合されているものはさほど害のない成分のようなので、よほど広告が目に余ったのでしょう 

 ネットニュースにで摘発の対象となったのは下記の品目のようです。まだ一部の店舗やブログではページが削除されずに残っています。(Googleキャッシュなど、リンク切れしたらすみません)

 『にせ薬』の広告を放置していおいて、ネットで情報を提供するから薬を販売させろという楽天やヤフーの姿勢には疑問を感じざるを得ませんね。

現在売れ筋ナンバーワンとされる下記商品も大いに怪しいですね

 「出店者が行ったことだから」「もう取り扱っていないから」といって、両社などからもしコメントが出ないようでは、大いに問題です。両社のダイエットに関するページ(楽天市場ヤフーshopping)をのぞくと、いかにも簡単に痩せられるといった宣伝文句が並んでいます。第2のエキサイトはないのか自らきちんと検証してもらいたいものです。そうでなければ、医薬品を売る資格はありません。 


2009年04月12日 00:42 投稿

コメントが5つあります

  1. 個々人のモラルの問題もありますよね。

    モラルを守れない薬剤師に薬を売る資格はないですよ。

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    処方せんなく薬販売容疑 大阪の医師を書類送検

     奈良県の知的障害者施設の入所者に処方せんを発行せず睡眠薬などを販売したとして、近畿厚生局麻薬取締部は13日までに、麻薬取締法違反の疑いで大阪府羽曳野市羽曳が丘4丁目、角田鉄太郎(すみだ・てつたろう)医師(54)と奈良県の薬剤師4人を書類送検した。
     麻取部によると、角田容疑者は奈良県内の知的障害者施設3カ所で嘱託医を務め、施設と契約している薬局3カ所の薬剤師を通じ、計57人の施設の入所者に処方せんを発行せず睡眠薬などを販売した疑いがある。

  2. アポネット 小嶋

    コメントありがとうございます。

    NHKの取材によれば薬剤師の1人は「処方せんを書いてくれるよう何度も頼んだが、書いてくれなかった」と話しているとのことですが、薬剤師に錠数を連絡して睡眠薬を各施設に届けさせ、後日、処方せんを薬剤師に渡すといったことが常態化しているのであれば、薬局は調剤を断るべきでした。薬歴管理もどうしていたのでしょうかね?

    NHKニュース4月14日
     http://www.nhk.or.jp/news/k10015374081000.html

    読売新聞4月14日
     http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090413-OYT1T00621.htm

    薬剤師のモラルとのご指摘ですが、私は個々の薬剤師だけではなく、契約(ということは、特定なつながり?)していた薬局の経営者にも問題があると思います。おそらく医師と同様、頻回の処方せん受付で安定した調剤報酬が入るということから、経営者はこういった実態に目をつぶっていたのではないでしょうか?

    推測になってしまいますが、こういった問題は特別養護老人ホームなどの入所者に対しても同様の危険をはらんでいるのではないかと考えてしまいます。特別養護老人ホームではきちんとしたスタッフがいるので、必要以上のくすりの使用というのは考えにくいですが、本人の意志にかかわらず、何回も受診・調剤させられているという実態はおそらくあるのではないかと思います。

    こういったことは、当然医療費増加にもつながります。私は、施設入所者に対する調剤報酬は定額制(もちろん、きちんと薬歴管理も行い、施設の職員に対し助言も行う)にすることも検討する必要があると思います。

    今回の問題は医薬分業の根幹を揺るがす問題として、きちんとした検証が必要でしょう。

  3. レスありがとうございました。

    「にせ薬の広告を放置するネット販売業者に医薬品を売る資格はあるか」の件、自分は
    楽天にせよ、ヤフーにせよ、薬事法に関する知識不足なのだと思います。

    例えば、地方のスーパーの中の薬品店(薬種商)が第一類医薬品を販売していたらこれ
    は違法となりますが、スーパーの実質的運営者はそれが違法かどうか分からないでしょう。

    自分は法律に詳しくはないので分かりませんが、この場合、スーパーの運営者は責任の
    一端を担うことになるのでしょうかね。

  4. これは違うでしょう

    楽天の トップ > 医薬品・コンタクト・介護 > 医薬品 > 滋養強壮・肉体疲労
    には当該商品名がありませんが、別の売り場で販売されている商品ではないでしょうか?
    薬局で「にせ薬」を売っているなら、ただちに問題となりますが、そうでない場所で販売されている商品をあげて、あたかもオンラインでの薬局営業に問題があるというのは、お門違いではないですか??

  5. アポネット 小嶋

    コメントありがとうございます。

    ご指摘の通り、これらは医薬品ではなく、ダイエットや健康(食品)などのカデコリーに掲載されている商品です。

    問題としているのは、医薬品ではないのにもかかわらず、これらを痩身効能があるような宣伝を行い、販売している点です。

    何人が試して効果があったとか、誰々が愛用しているかなどエビデンスが十分でないにもかかわらず効能効果を謳うのは薬事法違反であるからです。