日本の文化と(医療)制度が日本の薬局の変革を遅らせているとした87の研究を検討した、国内研究者らによるナラティブレビューです
難しいワードが多く、目に留まった部分のみ、紹介します。原著でご確認ください。
【Explor Res Clin Soc Pharm. 2026 Sep 20】
Community pharmacy transformation under universal health coverage: Implementation barriers, cultural determinants, and cross-national lessons from Japan’s ongoing transition – A narrative review
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2667276626001484
改革が成功した、英国、豪州、カナダ、共通の文化的背景を持つ台湾、韓国、シンガポール、さらに米国、北欧諸国の状況も紹介して比較。
日本は先進国の中でも、正式に認められた薬剤師助手という職種が存在しない点で特筆すべき国である。このため、薬剤師は調剤と事務作業のすべてを自ら行わなければならず、臨床サービスに充てられる時間が大幅に制限される。
「受け手中心主義(Recipient-Centeredness)」という概念を通じて分析された日本の地域薬局の組織文化は、サービス志向(おもてなし)というより広範な文化的規範を反映しており、この文化規範が逆説的に臨床的な積極性を阻害する可能性がある。
また、日本の薬剤師の自信レベルが低いことも明らかに
アサーティブネス研修(自分も相手も尊重しながら、自分の意見や気持ち、要求を明確かつ誠実に伝えるコミュニケーション能力を身につけるためのプログラム)や専門職間コミュニケーションスキルの向上を通じて、臨床介入率が低いという文化的要因への対処に役立つかもしれない
COVID-19パンデミックは、薬局業務範囲拡大の自然実験として機能し、複数の国が薬剤師の権限を一時的または恒久的に拡大したが、日本では、同様の業務範囲拡大は実現しなかった。これは、英国で最も詳細に文書化されているいくつかのUHCシステムで地域薬剤師に与えられたパンデミック時の役割拡大とは対照的である。
不確実性回避度が高く、権力距離が中程度、集団主義が中程度という特徴を持つ日本の文化的プロファイルは、償還構造、法的権限、労働力の構成と並んで、既存の診療パターンの持続に寄与しているいくつかの要因の一つである可能性がある。
処方箋調剤だけでは患者中心のケアを確実にすることはできない。
国際経験から変革を成功させるには、支払い制度改革、業務範囲に関する法制化、人材再編、専門職間の連携構築、そして文化的に配慮した実施支援を同時に行う必要がある。
調剤報酬の見直しと海外のテクニシャンは国際的に学ぶべき教訓である。
2026年10月26日 18:21 投稿
