偽造医薬品対策で、管理業務の強化が求められる(関連通知)(Update)

 薬局業務に影響がある改正省令(関連記事→TOPICS 2017.07.14)のうち、偽造医薬品対策の部分について、10月5日の官報で告示されています。

医薬品の偽造品流通防止のために薬局開設者、卸売販売業者、店舗販売業者及び配置販売業者が遵守すべき事項をルール化しました。
(厚労省 2017年10月5日)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000179872.html

http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000179749.html

(概要)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000179865.pdf

(条文比較)
http://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000179862.pdf

 施行日は、平成30年1月31日ですが、ロット番号及び使用期限に関する部分については、平成30年7月31日となります。
 
 関連パブリックコメントでは、多くの意見が寄せられています。

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令
(平成29年10月5日厚生労働省令第106号)
法令等データベース パブリックコメント結果
薬局等構造設備規則の一部を改正する省令
(平成29年10月5日厚生労働省令第107号)
法令等データベース パブリックコメント結果
薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令の一部を改正する省令
(平成29年10月5日厚生労働省令第108号)
法令等データベ-ス パブリックコメント結果

 パブリックコメントの結果の概要を見る通り、詳細は通知でということで、WEBにアップされるのを待っていましたが、ようやく確認できました。

医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する省令等の施行について
(薬生発1005 第1号 平成29年10月5日)
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/0000180257.pdf

 薬局間の医薬品譲受に関するものとしては

●薬局開設者の書面記載事項の追加等(改正施行規則第14 条関係)

薬局開設者に課される医薬品の譲受時及び譲渡時の書面記載事項として、次の①から⑧までの事項としたこと。ただし、②及び③については、医療用医薬品(体外診断用医薬品を除く。)である場合に限ること。また、⑥(氏名又は名称以外の事項に限る。)及び⑦については、薬局開設者と医薬品を購入若しくは譲り受けた者又は販売若しくは授与した者(以下「購入者等」という。)が常時取引関係にある場合を除くこと。⑧については、購入者等が自然人であり、かつ、購入者等自らが医薬品の取引の任に当たる場合を除くこと。

この場合、「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」(平成16 年法律第149 号)において、書面の保存に代えて当該書面に係る電磁的記録の保存を行うことができることとされており、電磁的記録でも差し支えないこと。

また、剤型、色、味、におい等外観的特性について確認するための製剤見本(以下単に「製剤見本」という。)については、譲受人の服用を目的としておらず、製剤見本である旨が明記されているため、記録義務の対象とならないこと。

なお、②及び③については、医療用医薬品(体外診断用医薬品を除く。)以外の医薬品(以下「一般用医薬品等」という。)についても、偽造医薬品の流通防止に向けた対策の観点から、併せて記載することが望ましいこと。

① 品名
② ロット番号(ロットを構成しない医薬品については製造番号又は製造記号)
③ 使用の期限
④ 数量
⑤ 購入若しくは譲受け又は販売若しくは授与(以下「購入等」という。)の年月日
⑥ 購入者等の氏名又は名称、住所又は所在地、及び電話番号その他の連絡先
⑦ ⑥の事項を確認するために提示を受けた資料
⑧ 医薬品の取引の任に当たる自然人が、購入者等と雇用関係にあること又は購入者等から取引の指示を受けたことを表す資料

また、薬局開設者は、購入者等が常時取引関係にある場合を除き、①から⑧までの事項を書面に記載する際に、購入者等から、薬局開設、医薬品の製造販売業、製造業若しくは販売業又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設の許可に係る許可証の写し(以下単に「許可証の写し」という。)その他の資料の提示を受けることで、購入者等の住所又は所在地、電話番号その他の連絡先を確認しなければならないこと。なお、この確認ができない場合は、医薬品の譲受及び譲渡を行わないこと。

 チェーン店等、同一企業内の医薬品の移動については

●複数の事業所について許可を受けている事業者における医薬品の移転に関する規定の新設(改正施行規則第289 条関係)

「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(昭和35 年法律第145 号。以下「法」という。)に基づく許可を受けて医薬品を業として販売又は授与する者(以下「許可事業者」という。)が、複数の事業所について許可を受けている場合には、当該許可事業者内の異なる事業所間の医薬品の移転であっても、その移転に係る記録について許可を受けた事業所ごとに記録することを明確化するため、移転先及び移転元のそれぞれの事業所ごとに、次の①から⑤までの事項を記録しなければならないこととすること。ただし、②及び③については、医療用医薬品(体外診断用医薬品を除く。)である場合に限ること。

この場合、「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」(平成16 年法律第149 号)において、書面の保存に代えて当該書面に係る電磁的記録の保存を行うことができることとされており、電磁的記録でも差し支えないこと。

また、製剤見本については、譲受人の服用を目的としておらず、製剤見本である旨が明記されているため、記録義務の対象とならないこと。

なお、②及び③については、一般用医薬品等についても、偽造医薬品の流通防止に向けた対策の観点から、併せて記載することが望ましいこと。

① 品名
② ロット番号(ロットを構成しない医薬品については製造番号又は製造記号)
③ 使用の期限
④ 数量
⑤ 移転先及び移転元の場所並びに移転の年月日

また、許可事業者は、①から⑤までの事項を記録した書面を、許可を受けて業務を行う事業所ごとに、記載の日から3年間、保存しなければならないこと。

 気になるのが下記の部分。薬局間でも適用されるとなるとちょっとつらい。

●医薬品に施された封を開封して分割販売する者の記録義務に係る規定の新設(改正施行規則第210 条第7号及び第216 条関係)

法第50 条に規定する医薬品の容器等に直接記載する事項として、薬局開設者、店舗販売業者又は卸売販売業者が、その直接の容器又は直接の被包を開き、分割販売する場合について、当該分割販売を行う者の氏名又は名称並びに分割販売を行う薬局、店舗又は営業所の名称及び所在地を記載することを追加すること。

また、「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則」(昭和36 年厚生省令第1号。以下「施行規則」という。)第216 条に規定する表示の特例の対象となる医薬品について、その直接の容器又は直接の被包に「調剤専用」の文字があることに加え、改正施行規則第210 条第7号に掲げる事項の記載のあるものとしたこと。

なお、開封日を特定することが可能な場合には、開封日を表示した上で分割販売するとともに、第2の1の書面記載事項に開封日を併せて記載することが望ましいこと。

 それと、構造設備関連については

● 薬局等の構造設備の基準の追加(改正構造設備規則第1条第9項、第2条第9項及び第3条第7項関係)

薬局、店舗販売業の店舗及び卸売販売業の営業所の構造設備に係る基準として、医薬品の貯蔵設備を設ける区域が、他の区域から明確に区別されていることを追加すること。「貯蔵設備を設ける区域が、他の区域から明確に区別されていること」とは、医薬品を貯蔵する場所を、特定の場所に限定することを求めているものであり、壁等で完全に区画されている必要はないこと。

なお、医療機器等を医薬品と同一の貯蔵設備において貯蔵することは差し支えないこと。

また、貯蔵設備に立ち入れる者については

●医薬品の貯蔵設備を設ける区域に立ち入ることができる者の特定に関する規定の追加等(改正体制省令第1条第2項及び第2条第2項関係)

薬局開設者及び店舗販売業者が講じなければならない措置として、医薬品の貯蔵設備を設ける区域に立ち入ることができる者の特定を追加すること。この場合、各薬局開設者及び各店舗販売業者の責任において貯蔵設備を設ける区域に立ち入ることができる者の範囲と立ち入る際の方法をあらかじめ定めておくことを求めるものであること。

 一方、これら管理業務を行うのに必要な業務手順書については

●薬局開設者の業務手順書に盛り込むべき事項

① 医薬品の譲受時は、納品された製品が正しいこと、目視できるような損傷を受けていないことなどを確認すること。
② 偽造医薬品の混入や開封済みの医薬品の返品を防ぐための、返品の際の取扱い。
③ 貯蔵設備に立ち入ることができる者の範囲と立ち入る際の方法。(第4の1参照)
④ 医薬品の譲渡時は、全ての供給品において、第2の1(1)①から⑥までに掲げる事項等(一般用医薬品等については、同②及び③において掲げる事項を除く。)を記載した文書(例えば、納品書)を同封すること。
⑤ 製造販売業者により医薬品に施された封を開封して販売・授与する場合(調剤の場合を除く。)には、医薬品の容器等に、当該分割販売を行う者の氏名又は名称並びに分割販売を行う薬局の名称及び所在地を記載すること。
⑥ 患者等に対して販売包装単位で調剤を行う場合には、調剤された薬剤が再度流通することがないよう、外観から調剤済みと分かるような措置を講じること。
⑦ 偽造医薬品や品質に疑念のある医薬品を発見した際の具体的な手順(仕入れの経緯の確認、販売・輸送の中断、隔離、行政機関への報告等)。
⑧ その他、偽造医薬品の流通防止に向け、医薬品の取引状況の継続的な確認や自己点検の実施等。
⑨ 購入者等の適切性の確認や返品された医薬品の取扱いに係る最終的な判断等、管理者の責任において行う業務の範囲。

 またこんな項目も

●薬局開設者及び医薬品販売業者が実施する従事者に対する研修の内容

施行規則第158 条第1項並びに体制省令第1条第1項第15 号から第17 号、第2条第1項第9号及び第3条第1項第5号において規定されている薬局等の従事者に対する研修の実施に際しては、偽造医薬品の流通防止のために必要な各種対応に係る内容を含むこと。

個人的には、通知の最後の方にある、これが一番負担が大きいかも。

●薬局等の管理に関する帳簿の記載事項

施行規則第13 条、第145 条、第149 条の4及び第158 条の3において規定されている薬局等の管理に関する帳簿の記載事項として、在庫の異常に係る調査結果及び廃棄した医薬品に係る記録を含むこと。

 こういった管理業務が新たに求められるとなると、正直なところつらいですね。

関連情報:TOPICS
  2017.07.14 薬局業務に影響があるパブコメが始まっています


2017年10月11日 15:26 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    紹介遅れましたが、1月31日の施行に向けQ&Aが発出されています。

    偽造医薬品の流通防止に係る省令改正に関するQ&Aについて
    (厚生労働省医薬・生活衛生局総務課他 事務連絡 2018年1月10日)
    http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/isei/i-anzen/hourei/dl/180110-1.pdf

    薬局間の小分け(分譲)については、下記のような記載があります(問1)

    購入者等の薬局等において譲渡又は譲受する場合の当該購入者等を確認するための資料については、ネームプレートや購入者等の自署(サイン)でも差し支えない。

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