全医療機関で新型インフルエンザ診療へ、運用指針を改定

 厚労省は19日、新型インフルエンザの今後の流行に備え、医療や検疫、休校などに関する運用指針を改定し、舛添厚労相が閣議後の記者会見で発表しています。

医療の確保、検疫、学校・保育施設等の臨時休業の要請等に関する運用指針(改定版)
 (厚労省 2009年6月19日)
 http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/kenkou/influenza/2009/06/0619-01.html

厚生労働省動画チャンネル「YouTube」
(舛添大臣会見〜新型インフルエンザ対策の運営指針改定について〜)
 http://www.youtube.com/watch?v=RcrmEROysQY

 今回の改定では、「感染拡大防止地域(感染初期、患者発生少数) 」「重症化防止重点地域(急速な患者数の増加)」の2つに分けていた対策を一本化し、重症化するおそれがある人以外は入院治療とせず、原則として、自宅で療養することとしました。

 また、医療体制としては、発熱など感染が疑われる症状がある人を「発熱外来」で最初に診る態勢をやめ、発熱患者とその他の患者の待合い区域を分ける、診療時間を分けるなど院内感染対策を徹底しつつ、原則としてかかりつけ医など全ての一般医療機関において外来診療を行うこととなりました。

 一方で、透析専門・産科などハイリスク者が受診する医療機関は、発熱患者の診療を原則として行わない医療機関として都道府県が定め、基礎疾患を有する者等の感染防止対策の強化が図られることとなりました。(下記、指針概要より引用)


 さらに、基礎疾患を有する人等で感染を強く疑われる場合や医療従事者や初動対処要員等のうち基礎疾患を有する人で、ウイルスに暴露した場合には、抗インフルエンザウイルス薬の予防投与を行うことも盛り込まれています。

 なお、基礎疾患を有する者等の定義ですが、厚労省では、「妊婦、幼児、高齢者、慢性呼吸器疾患・慢性心疾患・代謝性疾患(糖尿病等)・腎機能障害・免疫機能不全(ステロイド全身投与等)等を有しており治療経過や管理の状況等を勘案して医師により重症化へのリスクが高いと判断される者等」が該当するとしています。

関連記事等:
妊娠している婦人もしくは授乳中の婦人に対しての新型インフルエンザ(A/H1N1)感染に対する対応Q&A(一般の方向け)
(社団法人 日本産科婦人科学会 2009年6月19日改訂)
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/pdf/02-03-01.pdf

Safety of neuraminidase inhibitors against novel influenza A (H1N1) in pregnant and breastfeeding women
CMAJ early release published June 15, 2009.)
http://www.cmaj.ca/cgi/rapidpdf/cmaj.090866v1.pdf
(日本とカナダの研究者による報告で、妊婦・授乳婦への抗ウイルス薬投与は安全とした内容です)

上記記事について6月24日のNHKが報じています(動画あり)

http://www.nhk.or.jp/news/k10013825131000.html

タミフルで厚労大臣宛に要望書提出
(『薬のチェックは命のチェック』インターネット速報版No124 2009年6月17日)
http://npojip.org/sokuho/090617.html
(動物実験で新生児死亡が明瞭で、人常用量でもその危険は十分にありうるとして、妊婦への投与は禁忌とすべきとしています)

関連情報:TOPICS
 2009.06.03 新型インフルエンザ感染対策は現時点でどこまで必要か?
 2009.05.23 感染拡大防止にファックス処方せんでの調剤もOK
 2009.05.27 ファックス処方せん調剤時の調剤報酬の取り扱い(新型インフルエンザ関連)
 2009.04.30 新型インフルエンザに関する情報(リンク)
 2009.02.22 新型インフルエンザ対策の問題点

参考:朝日新聞6月19日
  http://www.asahi.com/special/09015/TKY200906190216.html

6月19日 21:40リンク追加 24日9:30更新


2009年06月19日 17:24 投稿

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