役割拡大のためのワクチン接種研修を現場薬剤師の多くが希望(国内研究)

2022年に行われた紙ベースの自己記入式匿名アンケートによる調査結果で、地域薬局1,000軒を無作為に抽出し、薬剤師として豊富な経験を持ち、薬局の運営に精通しているとして、薬局長がアンケートに回答しています(解析対象は446件)

【Keio J Med.75(3) p55-62,2026】
Community Pharmacists’ Attitudes and Experiences Regarding the Promotion of Vaccinations in Japan
https://www.jstage.jst.go.jp/article/kjm/75/3/75_2025-0007-OA/_html/-char/ja

調査票は、6つの領域にわたる31の質問で構成

(1)ワクチン接種全般に対するスタンス
(2)COVID-19ワクチンの相談と普及に関する経験
(3)COVID-19以外のワクチンの相談と普及に関するスタンス
(4)地域薬剤師によるワクチン相談と普及に対するスタンス
(5)薬剤師によるワクチン接種に対するスタンス
(6)基本的な特性

その結果

  • 回答者のワクチンの予防効果に対する考え方は9割が同意
  • 回答者の大多数(86.5%)は、ワクチン接種に躊躇する人からワクチンに関する相談依頼を受けていた
  • 内訳は、コロナ禍の時期であり、COVID-19ワクチンはほとんど(93.5%)、インフルエンザ(51.3%)、肺炎球菌(36.0%)などが続いた
  • 地域薬剤師によるワクチン接種に関する相談および推進活動に対するスタンスについてたずねたところ
  • 「ワクチン接種に関する相談は、地域薬剤師の役割」に、同意またはある程度同意した人が73.1%であったのに対し、
  • 「ワクチン接種の推進は、地域薬剤師の役割である」に、同意またはある程度同意した人は54.3%に留まった
  • 「ワクチン普及における薬剤師の役割拡大には何が必要か」については、薬剤師のための研修(76.9%)、患者向けリーフレット(64.3%)、病院や診療所との連携(37.0%)、薬学生のための教育(30.7%)が続いた
  • 「ワクチン接種を行うことが許可された場合、どのような点にが懸念か」については、ワクチン接種スキルの不足(83.3%)、アナフィラキシーの可能性(63.6%)などと懸念

回答率が50%弱であること、健康支援薬局認定資格を持つ回答者の割合が高かったなどとして、結果を一般化できないとしながらも、研究者らはこれらの結果について、ワクチン接種への躊躇に対する意識を高め、ワクチン接種推進への姿勢を強化することで、こうした活動に関わる地域薬剤師の数を増やすことができる可能性が示唆されたとして、日本でも将来的にワクチン接種に関わる可能性のある職務に備えるため、適切なワクチン接種に関する知識とスキルを身につける必要があるかもしれないとしています。


2026年10月16日 15:48 投稿

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