コデイン含有OTCは処方箋医薬品として再分類されるべき(海外研究)

クロアチアで行われた横断研究
薬剤師のコデイン含有OTCに関する経験と態度を調査

BMC Psychiatry. 30 Apr.2025】
Pharmacists’ experience with patients suspected to be addicted to over-the-counter codeine and their attitudes towards potential remediation strategies: a cross-sectional study
https://bmcpsychiatry.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12888-025-06881-6

研究では、参加者に

  • 薬は 3 日間のみ使用する必要があること
  • 薬にはオピオイドが含まれていること
  • 依存性があること
  • 薬は定期的に使用すべきではないこと
  • 副作用のリスクが高いこと
  • 薬を長期にわたって使用する場合は用量を減らすことを検討する必要があること
  • 別の薬を使用するように提案すること、および医師とのカウンセリングを受けるように提案すること

といった情報提供を行ったが、購入者から

「わかっているので早く下さい」
「効くのはこれだけなんです」
「頼まれて買いに来ました」
「たまに飲むんだからいいでしょ」

といった反応や助言を無視する人が少なくなかった

購入者からの反応
https://bmcpsychiatry.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12888-025-06881-6/tables/3

行った一方で、情報提供した薬剤師に対しては悪態をついたり、攻撃的な発言や

「私はわかってます」
「ほかの薬局に行くからもういいです」
「自分のことに集中しろ」

といった言葉を浴びせられることもあったそうです。

不快な体験
https://bmcpsychiatry.biomedcentral.com/articles/10.1186/s12888-025-06881-6/tables/4

こういったこともあり、67%の参加者は市販薬のコデイン含有医薬品は処方箋医薬品として再分類されるべきだと同意または強く同意。

一方で、関連の疑いのある副作用を当局に報告したことがあると答えたのはわずか4%に留まっていることから、研究者らは地域の薬局における医薬品安全性監視メカニズムの重大な活用不足が示唆されたとした。

研究者らは、実践プロトコルの導入や、今後の政策のあり方、薬学教育で、依存症への意識、医薬品安全性監視、コミュニケーションスキルの研修を強化する必要があるなどを指摘している。

日本でもこういった現場の声を吸い上げ、政策決定の参考となるしっかりとした調査が必要ではないでしょうか。


2025年04月30日 23:54 投稿

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