ATM型調剤マシーン“KIOSK”(カナダ・トロント)

 カナダのニュースサイトを見ていたら、トロントの病院内に遠隔操作で調剤薬を販売する機械導入されることがちょっとした話題になっていました。

 これは、処方せんを持った患者さんが、ちょうど銀行のATMのような機械(国内某社の処方せんFAX送信機にも似ているか)に処方せんを入れて、遠隔操作で薬剤師がこれを確認、テレビ電話で患者が質問に答えると、瓶に入った調剤薬が出てくるというもので、Pharma Trust という会社が開発したようです。(実際の様子は下記ページの動画でどうぞ)

Pharma Trust http://www.pharmatrust.com/

PharmaTrust MedCentre Remote Dispensing System
 http://www.youtube.com/watch?v=J-kGuOu1GQ0

PharmaTrust MedCentre Station
 http://www.youtube.com/watch?v=gU30LnS2qso

 どこがこれを運営しているのかどうかは分かりませんが、救急患者が処方せんをもって薬局を探し回らないですむようにと作られたものののようです。

 すでに、2年ほど前から一部の病院で試験運用が始まっていましたが、昨年12月にオンタリオ州議会がこのシステムを容認したことから、今後は病院内だけではなく、モールなどあらゆるコミュニティに設置が広がるようです。

 多言語にも対応できるようで、日本語で話せば、日本語のわかる薬剤師が対応するようですね。

 国土が広く、薬剤師数が十分ではないカナダのこととはいえ、薬剤師にとってはちょっと複雑ですね。

参考:
‘Pharmacies in a box’ coming to Ontario
(CTV Tronto 2010.1.28)
http://toronto.ctv.ca/servlet/an/local/CTVNews/20100128/pill_machines_100128
Prescription drug kiosks get OK in Ontario
(CBC NEWS 2009.12.2 コメント多数)
http://www.cbc.ca/consumer/story/2009/12/02/consumer-bill-179-prescription-drug-kiosk.html
Prescription medication kiosks just what the doctor ordered
(Kiosk Marketplace 2009.12.29)
http://kioskmarketplace.com/article.php?id=23469


2010年01月31日 00:57 投稿

コメントが2つあります

  1. 薬まで出てくるのは、いかがなものかと思いますが・・・・

    日本でも、処方箋の薬がいつ揃うか?って確認できるといいのに・・・ですね・・・・
    薬局の在庫を各薬局が情報出して、パネル見ながら入力したら、お薬の在庫がない場合は、「お薬がありません、本日お薬が欲しい場合は、薬局にあらかじめ電話をして確認してください」とかってメッセージが出るとか・・・・

    まあ、そこまで自動でなくても、FAX送って、すぐ薬が欲しいとか、ジェネリック変更の場合は、何か確認できるシステムがあるといいですよね・・・・

  2.  カナダや豪州等では、人の少ない地域があり、ここでの医薬品供給をどうするかが懸案となっていると聴いています。 豪州では、人の少ない地域での薬局開設には優先割当てがあるとも聴きました。 日本では、病院に薬局(薬剤部)があり、医薬品を給付する事は当然と思っていますが、医薬分業が徹底すると、病院が外来患者に交付するということは考えられないのかもしれません。
     ともあれ、当初の趣旨とは異なり、需要者の多いところで無ければ設置のメリットも無いわけで、このような仕掛けも競争激化の一助にしかならないのかもしれません。