楽天など、通信販売の継続を求める要望書を改めて提出

 10日、NPO法人日本オンラインドラッグ協会などの販売事業者(団体)、ヤフー株式会社、楽天株式会社などのインターネットションピングモール運営事業者、インターネット先進ユーザーの会は連名(以下、これら団体)で、100万件を超える署名などとともに、舛添厚生労働大臣に対し「一般用医薬品の通信販売の継続を求める要望書」を厚生労働省に提出しています 。(リンク先はいずれも楽天・会社情報4月10日)

一般用医薬品の通信販売の継続を求める要望書
   http://www.rakuten.co.jp/pr/2009/0410/release_0410_01.pdf

 これら団体は、医薬品が困難な消費者に対し、配置販売等で代替できるとする日薬などの案では解決は不可能だとして、「全ての国民に平等に安全に医薬品を届ける」という国民の生命身体に関わる重要な利益を「現実的に」実現するためには、業界ルール案に基づく安全策を確保した上で通信販売を継続することが必要不可欠だとしています。

 これら団体では、代替案では不可能だとする理由として次のような点をあげています。

  • 配置販売の現状(配置従事者の状況、品目数、訪問頻度等)や医薬品の流通構造から考えると、配置でニーズをカバーすることは極めて困難。また、消費者からも、現状の配置の品揃え。回数への不満、その他訪問販売形式等に対する懸念(押し売りなどのトラブル)が示されている。
    (コメント:確かに店舗販売や配置販売のみにしか流通していない一般用医薬品があり、消費者が欲しいものが入らない現状はあるが、流通上の問題は製造メーカーの販売戦略もある)
  • 親族等の購入代行で可能としているが、代行してくれる方がいるとは限らないし、また、本人の状況を正しく伝えられるかどうかなど、代行者との十分なコミュニケーションができるとは言い難い。
  • 介護事業者等の付添いで対応できるとしているが、人材不足の現状や経済的な負担を考えると実効性が無い。
  • 自分に合った特定の医薬品を探し出して健康維持をしている消費者が多数いおり、現状の流通実態を踏まえると、取寄せでカバーはできない。
  • 消費者の中には、実店舗店頭での対面購入が困難又は強い抵抗を伴う方(聴覚・視覚障害者、対面購入がはばかられる商品を購入する者等)があり、そのような者の意向は無視されてしまう。

 一方、要望書とともに下記のような消費者の声を添えています。中でも、販売する側の都合ですすめられてきた店舗販売の現状に対する下記のような声は考えさせられます。(「その他の方の声」の項より抜粋)

  • 現在、私の住む郊外の薬屋さんはスーパーマーケット的に食品も扱っており薬も食品も同じかごに入れて集中レジで清算というところが多いんです。大根やウィンナーと一緒に薬を購入したくない! 近所の人がパートでレジ打ちをしている所で薬を買いたくない!! 大きなお店の中で相談できる人を探し出す事もできない・・それが現状です。ネットのほうが説明も丁寧ですし個別にメールで質問もできます。
  • 薬剤師の卵ですがこれはないと思います。この日本にドラッグストアのない所なんてザラです。長い時聞かけてお店に行ったとしても自分に合う欲しい薬がそこにあるとは限りません。無い薬の注文が出来たとしてもまず喜ばれません。嫌がられます、いつ届くのかも何週間かかるのかも不確かです。ネットで頼む方が何倍も確実で、早いのです。そして皆が良い薬剤師さんばかりではありません。自分もこの間便秘薬を買おうとして無遠慮な薬剤師さんの視線!こ時易しました。せめて一度庖頭で買ったらその時顔を確かめた事になるので、以降その人!まわなどで認証するだけでネットショッピングを利用できる事になれば良いと思いました。

資料1 署名の際に消費者から寄せられたコメント
  http://www.rakuten.co.jp/pr/2009/0410/release_0410_02.pdf
資料2 消費者から厚生労働大臣へのお手紙
  http://www.rakuten.co.jp/pr/2009/0410/release_0410_03.pdf

 また14日には、「楽天」の三木谷社長らが内閣府の甘利行政改革担当大臣を訪ね、100万人の署名を手渡し、規制しないよう求めています。(内容は上記と同じ?)


2009年04月14日 15:18 投稿

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