日本の農村地域の医療における社会的不公正

日本の農村地域では、国民皆保険制度にもかかわらず、依然として深刻な健康格差が存在している。

本ナラディブレビューでは、実証研究、理論的視点、実践に基づく知見を統合し、日本の農村地域の医療における社会的不公正(social injustice)の実態を明らかにし、より公平な医療を実現するための戦略を提示している。

【Cureus 2025 Dec.26】
Addressing Social Injustice in Rural Japanese Healthcare: A Narrative Review Informed by Fraser’s and Sen’s Frameworks
https://cureus.com/articles/450213-addressing-social-injustice-in-rural-japanese-healthcare-a-narrative-review-informed-by-frasers-and-sens-frameworks#!/

農村地域、特に離島、山岳地帯、過疎の町では、医療提供者の慢性的な不足、交通インフラの限界、歯科治療、在宅介護、長期介護などの必須サービスへのアクセスの低下が見られた。

運転能力を失った高齢者や車や地域の支援ネットワークを持たない外国人居住者は特に影響を受けている。

また、認識をめぐる不正義(recognition injustices)は、支援要請の遅れや不適切な自己管理の一因となっている。

多くの農村住民——特に高齢者や外国人居住者——は、健康リテラシーの低さ、信頼できる情報へのアクセス制限、そして忍耐強さや家族中心のケアを重んじる文化的規範に直面していた。

これらの知見は、地方医療における社会的公正の実現には、構造改革と、周縁化された集団の有意義な参加を支援する能力強化介入の両方が必要であることを示唆している。

交通手段の充実、通訳の確保(農村部では外国人の働き手も少なくないからね)、地域保健員によるプログラム、共同設計によるコミュニケーション経路の整備は、より包括的で対応力のある地方医療システムの構築に寄与する可能性がある。

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そう、以前は下請けの工場などに研修生としてさまざまな国からの外国人が働いていますが、今や人手不足は農村部に及んでいるんですよね。

過疎の農村地域では、医療資源が乏しいがために日本人であってもその対応は十分ではありません。

こんな時、海外ではどうしているかというと、医療資源が限られている地域では地域薬局を活用しているという話がよく伝えられます。

こういった論文でもそこまで切り込んで欲しかったです。


2026年01月02日 18:40 投稿

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