韓国の国会未来研究院は、「一般医薬品及び薬局外販売医薬品の拡大方案」と題する報告書を通じ、国内外の医薬品分類体系を分析し、医薬品再分類制度確立のための改善方向を提示しています。
韓国では、2000年の医薬分業のための分類以後、2012年8月には大規模な再分類作業が一回実施されたが、その後13年が過ぎた現在まで再分類が行われていない。
また、2012年には「薬事法」改正で薬局外販売が許可され、一般医薬品のうち販売において安全常備医薬品」という区分が追加され、コンビニ販売が認められた。(→TOPICS 2025.04.22)
報告書ではこれらを踏まえた政策的な改善案として
- 専門医薬品、一般医薬品、薬局外販売医薬品の3分類体系の確立
- 定期的な再評価及び再分類範囲の拡大による一般医薬品及び薬局外販売医薬品(安全常備薬を含む)の拡大
- 政策の副作用を最小化するための補完的政策の実施
などを提案しています。
「2012年以降、医薬品の(再)分類が行われたことはない」「コンビニ販売対象13品目は10年以上変動なし」「世界的な趨勢であるセルフメディケーションの拡大及び健康保険財政の効率化のため、医薬品再分類を通じた薬局外販売医薬品の拡大が必要
「一般医薬品及び薬局外販売医薬品の拡大方案」ブリーフ発表
(国会未来研究院 2025.12.30)
https://nafi.re.kr/home/kor/board.do?menuPos=27&act=detail&idx=4072&sortTarget=&sortType=&searchValue1=0&searchKeyword=&pageIndex=1
報告書
「국가미래전략 Insight」일반의약품 및 약국외 판매의약품 확대 방안<125호>
https://nafi.re.kr/home/kor/board.do?menuPos=7&act=detail&idx=4070&sortTarget=&sortType=&searchValue1=0&searchKeyword=&pageIndex=1
「薬事法」改正などを通じて、専門医薬品、一般医薬品、薬局外販売医薬品(従来の「安全常備医薬品」)の三つの分類を法律レベルで明確かつ一貫して規定する必要がある。
分類体系の基準を「処方箋の必要性」と「販売可能場所」の二元化により、より直感的な構造へ再設計する必要がある。
多くの先進国の医薬品分類体系を見ると、概ね医師の処方箋を義務化した処方薬とそれ以外の非処方医薬品に大別した後、処方薬は繰り返し処方可能か否かによって、非処方箋医薬品は販売場所・相談必要性によって複数の下位群に細分化する傾向が見られる。
また、2012年の大規模再分類以降、長期間にわたり体系的な再分類が行われず、薬剤分類に最近の財政・政策・臨床根拠が十分に反映されていない現実を考慮し、今後、高齢化と医薬品費増加による健康保険財政の圧迫に対応するため、実施中の給付適正性再評価制度をさらに拡大すべきである。
また政策的観点から、セルフメディケーションには明確な利点と潜在的なリスクが同時に内在する点もブリーフで強調している。
軽症疾患について、まず自己管理を促す文化を普及させることで、医療機関受診に伴う診療費だけでなく時間・移動などの間接費用を削減でき、パンデミックや大規模災害のように医療利用が制約される状況におけるアクセス低下を補完する機能も期待できる。
ただし、再評価結果が給付縮小・給付外につながる場合、臨床現場と患者に生じうる衝撃を緩和し、政策目標をより安定的に達成するためには、段階的・漸進的実施を前提とした行政措置が必要である。
このような方向性を参考に、現在一般医薬品の中で医師の処方が可能だが処方箋なしでも薬局で購入できる品目については、健康保険給付から段階的に除外する案を検討することで、健康保険財政の効率性を高めることができる。
すなわち、風邪薬・消化剤・消炎鎮痛剤など一般薬でも十分な軽症疾患に対して健康保険が適用される処方薬は、非給付化を通じて処方依存性を低下させ、不要な外来受診を減らすことで財政非効率を削減できる。
韓国では、2024年基準で国内医薬品3万6,916品目のうち約76%が専門医薬品、24%が一般医薬品。一般医薬品の一部は医師による処方が可能であり、健康保険給付を受ることが可能のようです。(一般医薬品のうちの約6%)
気になったのが、現時点で処方箋が必要ではない医薬品が薬剤師の関与の下で処方箋なしで販売が可能なのか、それとも今後それが必要なのかどうかを提案したものなのかどうかはわかりませんでした。
参考:
국회연구원 “처방 불필요 일반약 건보 제외하고 약국 외 판매약 확대해야”
(BOSA 2025.12.30)
http://www.bosa.co.kr/news/articleView.html?idxno=2266792
“편의점약 품목수 확대…주기적인 재분류 필요”
(Dailypharm 2025.12.31)
https://www.dailypharm.com/user/news/334402
국회미래연구원, 일반의약품·약국외 판매 확대 제안… 자가투약 활성화로 의료비 절감 기대
(Woman News 2025.12.30
https://womannews.net/detail.php?number=436929
日韓比較(11):医療保険制度-その4 医薬分業―患者がより利用しやすい仕組みになることを願う―
(ニッセイ基礎研究所 2015.12.04)
https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=51555
韓国の医薬分業
(薬剤学 72(4), p207-210,2013)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jpstj/73/4/73_207/_article/-char/ja/
関連情報:TOPICS
2025.04.22 韓国におけるコンビニでの市販薬販売
2026年01月02日 00:25 投稿
