緊急避妊薬の販売年齢制限が15歳未満に引下げ(米国)

 TOPICS 2013.04.05 で、米国で17歳未満は処方せんが必要とした緊急避妊薬の販売制限(TOPICS 2011.12.08)が取り消される判断を示されたことを紹介しましたが、30日FDA、処方せんなしでの販売を15歳に引き下げるとともに、薬剤師がいない時間帯での販売も可能とする発表を行っています。

FDA approves Plan B One-Step emergency contraceptive without a prescription for women 15 years of age and older
(FDA NEWS Releases 2013.04.30)
 http://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm350230.htm

 今後製品に「15歳未満には販売しない」などとしたラベルをつけ、盗難防止のためのセキリュテイタグの対策をとったうえで、家族計画関連商品や女性用売り場の棚で売られるだろうとしています。(今までは、オーバー・ザ・カウンターが必要だった)

 ただ実際には、レジで年齢証明をする必要(米国では16歳になると運転免許証や身分証明書で年齢証明が可能となる)となります。

 今回の決定が裁判所の判断を受けてのものなのかどうか連邦政府からのコメントは出されていませんが、一部の団体からはまだ年齢制限が設けられていることで、裁判所での戦いを続けるとのコメントも示されているとのことです。

関連情報:TOPICS
 2013.04.06 緊急避妊薬の販売年齢制限の撤廃を命じる(米国)
 2011.12.08 緊急避妊薬の販売年齢制限撤廃は時期尚早(米保健福祉省長官)
 2011.12.07 緊急避妊薬についての海外の話題
 2011.09.17 ノルレボ錠、認知の課題は価格とアクセス+啓蒙

参考:
FDA: Morning-after pill OK for ages 15 and up
(Businessweek 2013.04.30 AP配信)
http://www.businessweek.com/ap/2013-04-30/fda-morning-after-pill-to-move-over-the-counter
FDA approves morning-after pill without prescription for girls 15 and older
(CNN 2013.04.30)
http://edition.cnn.com/2013/04/30/health/morning-after-pill/
<日本版・概要記事>
緊急避妊薬の購入、15歳以上なら処方箋不要 米FDA承認
http://www.cnn.co.jp/usa/35031536.html

12:35 リンク追加


2013年05月01日 10:29 投稿

コメントが1つあります

  1.  米国の連邦レベルでは、薬事法上「処方箋医薬品(Rx)」か、「非処方箋医薬品(OTC)」の2区分しかなく、OTCは取扱上日本での医薬部外品と同様の扱いになります。 
    一方、州レベルでの規制で、プソイドエフェドリン製剤等が販売対象年齢制限等が課されたり、業許可を得た場で取り扱いの制限が課されたりします。