規制仕分け「一般用医薬品のインターネット等販売規制」

 最近の話題をリニューアルしながらネット生中継を聞いていました。評価結果は予想通りです。ちょっと感想を。

ホーム規制仕分けラテ欄 – 2011年3月6日 日曜日
http://www.shiwake.go.jp/shiwake/2011-03-06.html

  一般用医薬品のインターネット等販売規制
    規制・制度等説明シート(PDF)
    論点等説明シート(PDF)
    評価結果(PDF)

録画がUstream.tv にアップされています。

WG-A 一般用医薬品のインターネット等販売規制(Ustream.tv)
 
http://www.ustream.tv/recorded/13124254

 説明シートや参考人の関係もあるのでしょうが、伝統薬の電話相談による郵便販売は必要ということが、ことさらに強調されていたように思われます。(東洋医学と西洋医学は異なるので薬の分類も分けるべきという意見)

 仕分け人からも指摘があったのですが、危険性を伝えたいがために、厚労省資料にある「インターネットで不適正な医薬品を購入」というのは、今回の仕分けには直接関係がなかったような気がします。

 一方で、ネット販売が全国に広がれば、中小の薬局が壊滅的打撃を受けてしまい、地域として必要なところに薬局が存在しえなくなるという問題も出てくるという意見も出されました。(ちょうど以前の郵便局の民営化と話が似ていると仕分け人が言っていた。私もそう思う。地域の中での薬局の存在意義というのも、機会があったら議論すべきだと思う。)

 その結果評価結果は次のようになっています。

評価結果
  • 見直しを行う:10人(安全性を確保するための具体的な措置を検証した上で、郵便等販売の可能性を検討9人、医薬品の区分についてリスクを踏まえて見直す4人、経過措置の延長4人)
  • 見直しを行わない:0人
改革の方向性

安全性を確保する具体的な要件の設定を前提に、第三類医薬品以外についても薬局・薬店による郵便等販売の可能性を検討する。

留意点

上記検討の結論が得られるまでの間、経過措置を延長する。また、第一類から第三類のリスク区分についても、不断の見直しを行う。

とりまとめ内容

現に、これまでどおりの方法で医薬品を入手できなくなり、困っている消費者が存在することは事実であり、一方で、対面販売の方が安全性が高いとする根拠は必ずしも明らかにならなかったと考える。対面か非対面かの二分論ではなく、むしろ、薬の内容や場合に応じ、安全、安心に医薬品をどう円滑に消費者に届けるかという観点から丁寧に検討を行うべきと考える。

関連情報:TOPICS
 2011.03.02 医薬品ネット販売規制などが規制仕分けの対象に正式決定
 2011.02.17 規制・制度改革に関する分科会中間とりまとめに抗議(中医協)
 2011.01.07 「規制仕分け」が2月にも実施へ、対象はネット販売か
 2010.10.01 内閣府・国民の声アイディアボックス(14日まで)

関連記事:
m3.com医療維新3月7日(要会員登録)
http://www.m3.com/iryoIshin/article/133357/
産経新聞 3月6日
http://sankei.jp.msn.com/life/news/110306/bdy11030620150003-n1.htm

3月7日 12:00更新 3月8日リンク追加


2011年03月07日 00:25 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    くま☆さんのところに行ったら、録画がアップされていることがわかりました。

    元記事からリンクを張りました。

    [日経DI]OTC薬ネット販売の規制仕分けで何が動いた?
    (薬局のオモテとウラ2011年3月8日)
    http://blog.kumagaip.jp/article/43739609.html