規制仕分けの資料は不適当(オンラインドラッグ協会)

 オンラインドラッグ協会は7日、6日開催された規制仕分けで示された資料(おそらく、規制・制度等説明シートが該当)について、誤解を招くとして資料の撤回を求める申し入れ書を提出しました。

日本オンラインドラッグ協会、厚生労働大臣へ「『規制仕分け』における資料等の撤回を求める申入書」を提出
(NPO法人日本オンラインドラッグ協会 2011年3月7日)
  http://www.online-drug.jp/2011/

 同協会を擁護するわけではありませんが、TOPICS 2011.03.07 にあるように私も中国製ダイエット用健康食品のネット販売や麻薬のネット販売などにかかる事例を、許可を受けた薬局等による医薬品のインターネット販売をどうするかという今回の規制仕分けの資料として出したのは違和感があります。(シンガポールから個人輸入を行っているケンコーコムが訴えるのは少し説得力に欠けますが)

 日本でも、医薬品成分がしばしば混入されている中国製ダイエット用健康食品や処方せん医薬品のネット販売(個人輸入)がしばしば問題となっていますが、厚労省は「購入と使用は自己責任」という名の下で、実効ある対策をあまり行っていない現状にあります。(国際的な取組も不十分)

 しかし海外では、自国民を健康被害にさらされる危険性から守るため、さまざまな対策や国民への啓発周知が行われていることは、本サイトでもたびたび紹介している通りです。

 一般用医薬品のネット販売の規制緩和の議論にこの話を持ち出すことも必要とは思いますが、私は議論以前に、危険性や違法性のある医薬品やダイエット用健康食品のネット販売・個人輸入について、厚労省はもっと対策をとる必要があります。

 国民にまず、ネットによる医薬品等の危険性をきちんと周知・自覚してもらって初めて、冷静な議論ができると思います。

関連情報:TOPICS
 2011.03.07 規制仕分け「一般用医薬品のインターネット等販売規制」
 2009.11.11 厚労省・日薬は個人輸入サイトをいつまで野放しにするのか
 2009.11.06 ネットでの医薬品購入は危険(英国キャンペーン)
 2010.02.14 日本における個人輸入の実態とネット販売規制の国際的動向
 2010.10.15 コードネーム Pangea III(国際刑事警察機構)(Update)


2011年03月07日 22:18 投稿

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