ラモトリギンと無菌性髄膜炎(米FDA)

 米FDAは12日、ラモトリギン(ラミクタール)に関する安全性情報を発表しています。

Aseptic meningitis associated with use of Lamictal (lamotrigine)
(FDA Drug Safety Communication 2010.8.12)
http://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/
PostmarketDrugSafetyInformationforPatientsandProviders/ucm221847.htm

 ラモトリギンはてんかんの発作時に使用(日本では他の抗てんかん薬と併用)される他、米国では双極性障害に対して用いられますが、FDAによれば1994年12月から2009年11月ま使用中の患者さんから無菌性髄膜炎が40人報告されたとしています。

 症状(頭痛、発熱、寒気、吐気、嘔吐、項部硬直、発疹、光過敏、異常な感度、嗜眠、錯乱)はラモトリギンを使用して1~42日で発症し、35人が入院、中止により症状は軽快したものの、15人が再投与で症状の再燃をみたそうです。

 FDAでは、医療専門職に対し、ラモトリギンを使用している患者に対しこれら症状について説明を行うと共に、症状が見られた場合には原因がはっきりしない場合は、ラモトリギンを中止するよう呼びかけています。

 なお日本では、ラモトリギンによる無菌性髄膜炎については、既に重大な副作用として記載されています。

関連ブログ:FDA注意喚起:ラモトリギン(商品名 ラミクタール)と髄膜炎
        (内科開業医のお勉強日記8月13日)
         http://intmed.exblog.jp/11122614/


2010年08月13日 15:44 投稿

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