大正製薬、株主特約店制度を3月末で終了

 薬局・薬店を経営している人なら誰でも知っている大正製薬の「株主特約店制度」ですが、大正製薬は1日、この制度を3月末で終了すると発表しました。

「株主特約店制度」終了に関するお知らせ
 (大正製薬株式会社 プレスリリース2010年3月1日)
 http://www.taisho.co.jp/company/release/2010/2010030101.pdf

 この「株主特約店制度」は、同社の株式を1000株以上所有することが条件ですが、株主専売品の供給や仕切りなどで優遇されることから、薬局や薬店の多くが同社の株式を所有、同社としても多くの人に株主となってもらうというメリットがあったようです。

 終了理由について同社は、薬局・薬店と取引のほとんどを株主特約店が占めるようになったためとしていますが、個人的には、株主となっていない調剤薬局やコンビニなどの店舗販売業の存在や、マスコミ品などが株主店のみにしか供給できないなどの弊害も理由にあったのではないかと思います。

 おそらくこれで、ブランド毎の製品の大幅な整理(販売中止)や、仕切り価の見直しなどの効率化、販路の拡大が図られると思われます。投資家からすれば、好材料として株価は値上がりとなるかもしれませんが、一方で株式を保有するメリットがなくなることから、薬局経営者などが売りに出る可能性もあり、株価に関しては、実際どちらに振れるかはわかりません。

 直販流通の見直しや、新たな特約店制度も作られるのでしょうか?


2010年03月01日 15:53 投稿

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