スウェーデン医薬品庁(Läkemedelsverket)では現在、健康に関する会話を促進することを目的として、保護者に対し、子どもと薬について話し合うよう呼びかける「Läkemedelssnacket(薬について話し合いましょう)」と名付けたキャンペーンが実施されています。
Läkemedelssnacket
(スウェーデン医薬品庁 2025.11.10)
https://www.lakemedelsverket.se/sv/kampanjer/lakemedelssnacket
(スウェーデン医薬品庁 2025.11.12)
https://www.lakemedelsverket.se/sv/nyheter/tre-av-tio-pratar-inte-om-lakemedelsanvandning-med-sina-barn–det-vill-lakemedelsverket-andra-pa
10人中3人は子どもと薬の使用について話していません。スウェーデン医薬品庁はこれを変えたいと考えています。医薬品は、ほとんどの人にとって日常生活の一部であり、市販薬も医師の処方による医薬品治療も同様です。
子供が10代になると、自分の薬の使用に関する責任は子供自身に移ります。
しかし、子どもたちに薬に対する健全な姿勢を身につけさせ、さらに知りたいと思った時に信頼できる情報源を利用するように教えるにはどうすればよいでしょうか?
スウェーデン医薬品庁は、親や保護者の方々が子供たちと一緒にこのことに取り組めるよう、積極的に取り組んでいます。
外部委託の調査によれば、保護者の82%が、例えば頭痛に市販薬を服用する代わりに、子どもと別の方法を試すことについて話し合っていることも判明。これには、少し休憩したり、何か食べたり飲んだりすることを提案することなどがあったそうです。
スウェーデン医薬品庁の子供と医薬品センターの担当者は、
子どもや若者は、医薬品に関する知識と、それが他の製品とどのように異なるかを理解する必要があります。医薬品は、何でもかんでも摂取できるものではありません。
それは、彼らが大人になるための準備をさせることなのです。
そのため、私たちは親やその他の保護者に、子どもたちと医薬品について話すよう促したいと考えています。
それは、アルコールや人間関係、その他人生における重要な問題について話すのと同じくらい当然のことであるべきです。
と述べ、次の10項目について話しあうよう呼び掛けています
話し合うべき10の重要なこと
- 医薬品とはどんなものを指すのでしょうか?
- 医薬品の包装の外側と内側にはどんなことが書かれているのでしょうか?
- 薬の副作用というのは具体的にどういうものを指すのでしょうか?
- 子供、若者、大人は同じ用量の医薬品を服用することができるでしょうか?
- どの薬がどの症状に適しているのでしょうか?
- なぜ薬の中には液体のものや錠剤の形のものがあるのでしょうか?
- 医療サービスに連絡するにはどうすればよいでしょうか?
- 違う薬を一緒に服用しても大丈夫でしょうか?
- オンライン上の医薬品情報を常に批判的な姿勢を持つことが必要ですか?
- 違法なウェブサイトから医薬品を購入することがなぜ危険なのでしょうか?
こういった項目は、私たちが今後、くすり教育で必要な項目かもしれませんね。
スウェーデン医薬品庁にとっても、偽造医薬品や危険な医薬品がオンラインで販売される問題が拡大していることを懸念しての取組かもしれません。
参考:
Kampanj för att prata läkemedel med barnen
(Läkemedelsvärlden 2025.11.12)
https://www.lakemedelsvarlden.se/lakemedelssnacket-ska-fa-foraldrar-att-prata-lakemedel-med-barnen/
2025年11月22日 19:41 投稿
