平成23年度チーム医療実証事業報告書

7.医科歯科連携(P387-450)(→全文)
  • 包括的医・歯・薬連携プロジェクト
    (岩手医科大学附属病院 歯科医療センター)(p401-403)
    ★患者の持ち込み薬、薬剤の副作用のチェック
    ★医師・歯科医師の指示による静脈栄養剤の選択
  • 総合的口腔衛生管理チーム
    (社会福祉法人 聖隷福祉事業団 総合病院 聖隷三方原病院)(p404-406)
    ★嚥下機能に合った適切な薬剤投不形態の助言
    ★副作用のチェック
  • 療養病棟 パタカラチーム
    (秩父生協病院)(p428-445)
    ★覚醒レベルを上げるために内服薬の副作用など相談し、医師へつなげ調整
  • 初期口腔がん診療チーム(→参考資料)
    (昭和大学歯科病院)(p446-450)
    ★担当医とともに患者への化学療法の説明、レジメンの管理、副作用のモニタリング、抗がん剤の調整
    ★服用薬のある場合には、術後の口腔機能に応じた服薬指導

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2012年10月20日 16:37 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    リンクの作業の関係もあり、報告書をざっと全部目を通しました。

    いずれも一定規模の施設の取組であり、人員が限られている中小の病院で実際に可能かどうかという問題はありますが、チーム医療の一員として、病院薬剤師がどのような独自活動を求められているかがわかり、地域薬剤師の私でも理解が深まりました。(こういうのを実務実習で見せられたら、進路を病院にする薬学生も増えるんだろうな)

    読んでみて感じたことは、高度調剤とは別に、副作用のチェック、せん妄対策や褥瘡対策などで、チーム医療の一員として他職種や患者とその家族に、薬剤師として視点での情報提供(と共有)が求められていうことです。

    調剤に時間が割かれては当然できないでしょうから、これらを多くの施設で展開するとなると、必要な人員の配置とともに、やはり院外処方など、調剤業務を効率化・簡素化する必要もあるのではないかと思ってしまいます。(海外では院内でも調剤の助手が一般的だったと思う)

    また、こういった取り組みをきちんとするとなると、退院したり、かかりつけ医でのフォローになったりした場合には、いままで病院薬剤師によって行われていたサポートをどう継続するか、地域薬局との連携や役割分担についての検討も必要になるのではないかと感じました。

    一方、地域薬剤師が関わる報告も一部ありましたが、施設完結型と異なり、実際に関わる難しさも感じました。(評価自体も難しい)

    すぐ思い浮かぶのは、在宅分野になってしまいますが、私は行政や開業医と連携した取り組みも、チーム医療に準ずるものとして、もっと事例を集めて検討・評価する必要があるのではないかと思っています。

    具体的には、各地で行われている、地域連携パス、禁煙支援(医療機関との連携も含む)、自殺対策、まちかどセルフチェックなど、セルフケアの支援やゲートキーパー的な関わりなど、他職種協働はさまざまな可能性があります。

    健康増進、疾病の早期発見など長い目で見れば、医療費の抑制につながるものであり、厚労省は是非こういった分野についても、きちんとした評価を行うべきだと思います。(そうすれば、薬学生も地域薬剤師活動にもっと目を向けてくれるはず)