後発品の薬価逆転現象の怪

 雑談系です。25日の新薬の薬価収載に合わせて、医薬品マスターのチェックをしていたら気づいたことです。

 下記ページの「品名」に、スピロノラクトンと入れて検索をかけてみて下さい。

医薬品マスター検索(診療報酬情報提供サービス)
 http://www.iryohoken.go.jp/shinryohoshu/searchMenu/doSearchInputYp

 すると、

  • スピロノラクトン錠25mg「タナベ」  1錠 16.00円
  • スピロノラクトン錠50mg「タナベ」  1錠  6.30円

 と出てきます。

 このスピロノラクトン錠25mg「タナベ」は、長生堂製薬が製造し、田辺製薬販売が販売しているものですが、もともとはアステラスが「アルマトール錠25mg」と販売されていたものです。

 その後大手メーカーの新薬優先長期収載品は移管という戦略によって、製造販売について長生堂製薬に承継、さらに販社に合わせて名称をスピロノラクトン錠25mg「タナベ」に変更したという経緯があります。

 今回、おそらく後発品の規格の取り揃えの一環として、近く50mg錠の販売が行われるということになったのだと思いますが、その薬価は25mg錠の何と半分以下の6.30円という薬価となっています。

 これは薬価として、銘柄収載ではなく、「スピロノラクトン錠50mg 6.3円」という統一名で収載されているためなのですが、結果的に倍の容量のものが半分以下となってしまいました。(なぜ銘柄別収載とならなかったのでしょう。おそらくこういった現象は他にはないと思う)

 ちなみに「タナベ」以外のスピロノラクトンの25mg錠はすべて5.6円なので、来年4月の薬価改定時には「タナベ」25mg錠は少なくとも50mg錠と同じ6.3円となるのでしょうか。


2011年11月30日 11:27 投稿

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