エコナ成分、体内で発がん物質に変化する(動物実験)

 26日開催された内閣府食品安全委員会で、健康への影響の恐れが指摘され販売中止となった花王の食用油「エコナ」について、含有成分である「グリシドール脂肪酸エステル」がラットの体内で発がん性物質に変化するとした報告書を厚労省が提出しています。

第345回食品安全委員会(2010年8月26日開催)
http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20100826sfc

資料1:食品健康影響評価に係る補足資料の提出依頼について(報告)

 上記報告書によると、今回の検証はエコナクッキングオイルとしてヒトの一日推定曝露量の約4600倍の「グリシドール脂肪酸エステル」をラットに経口摂取させ、血液中の発がん性物質「グリシドール」を測定したもので、雄性ラットでは経口投与された「グリシドール脂肪酸エステル」は、「グリシドール」に変換され、血漿中では「グリシドール」として存在することが明らかになったとしています。

 現時点ではあくまで動物実験の結果ですが、今後波紋が広がるでしょうね。

関連情報:TOPICS
  2009.10.08 花王、エコナのトクホ認定を返上
  2009.09.17 花王、エコナ関連商品の一時販売自粛を発表 

参考:
ラットにエコナ成分大量投与、発がん性物質に 花王実験
(朝日新聞8月26日)
http://www.asahi.com/national/update/0826/TKY201008260396.html
エコナ成分、発がん性物質に変化 動物実験で
(47NEWS 8月26日 共同通信配信)
http://www.47news.jp/CN/201008/CN2010082601000661.html


2010年08月26日 22:18 投稿

コメントが1つあります

  1. アポネット 小嶋

    食品安全委員会は10月15日、下記ページ掲載のQ&AをUpdateしています。

    高濃度にジアシルグリセロール(DAG)を含む食用油等に関連する情報
    (食品安全委員会)
    http://www.fsc.go.jp/sonota/dag/dag_index.html

    Q&A(平成22年10月15日更新)
    http://www.fsc.go.jp/sonota/dag/dag1_qa_20100610.pdf

    Q&Aによれば、厚労省の報告書を受けワーキンググループを新たに設置し、審議を再開しているとのことです。