海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.8 No.17

 国立医薬品食品衛生研究所・安全情報部(http://www.nihs.go.jp/dig/jindex.html)は8月19日、医薬品安全性情報(海外公的機関 医薬品安全性情報)Vol.8 No.17を公表しています。 

 オルシプレナリン硫酸塩(英国販売名:Alupent、日本はアロテック)を2010年9月30日に市場から回収、ザナビビル・オセルタミビル・ペラミビルの緊急時使用許可(EUA)の終結(米国)、アンジオテンシン受容体拮抗薬と:癌リスクに関する進行中の安全性レビュー、プレガバリン(リリカと自殺念慮と自殺企図、Rosiglitazone(Avandia)のEMAによるベネフィット/リスクのレビューに関する最新情報、ケトプロフェン外用剤のOTCでの販売停止を推奨(EMA)、H1N1ウイルス―ポストパンデミック期に移行(WHO)などの情報が掲載されています。

 全文はこちら(PDF)です。

 オルシプレナリンは英国ではシロップ剤(日本では錠剤・吸入・注射剤)が販売されていますが、サルブタモール有効性が有意に低い、動悸,頻脈など心臓の副作用の発現率が有意に上昇するなどリスクがベネフィットを上回るとした(TOPICS 2009.12.10),2009年11月公表のPublic Assessment Report が根拠となっています。

Orciprenaline sulphate: Planned withdrawal from the UK market following a risk-benefit analysis
(MHRA 2009.11.3)

 プレガバリンは海外では、帯状疱疹後神経痛の他、神経障害性疼痛、線維筋痛症に伴う疼痛の管理、てんかん患者の補助療法などの適応があるなど、広く使われています。

関連情報:TOPICS
  2010.08.10 新型インフルエンザのパンデミックは終息(WHO)
  2010.07.26 ケトプロフェン外用剤は処方薬とすべき(欧州医薬品庁)
  2010.07.15 Avandia販売継続支持もさらなる慎重使用必要(FDA諮問委)
  2010.06.14 ARBと発がんリスク
  2009.12.10 海外公的機関 医薬品安全性情報Vol.7 No.25  


2010年08月20日 00:59 投稿

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