世界各国のたばこ規制の取組み状況(WHO)

 WHOは7日、世界各国のたばこ規制に関する初の包括的な報告書をまとめ、公表しました。

 New report on global tobacco control efforts(WHO 2008.2.7)
   http://www.who.int/mediacentre/news/releases/2008/pr04/en/index.html

全文:WHO Report on the Global Tobacco Epidemic, 2008 – The MPOWER package
  http://www.who.int/tobacco/mpower/mpower_report_full_2008.pdf[PDF:7.42MB]

 2005年2月に発効した「たばこ規制枠組み条約」には、現在152カ国が締約するに至っていますが、報告書では「規制が十分整っているのは世界人口の5%にすぎない」として各国の取組みの不十分さを指摘、下記に挙げる6つの取組みを実行するよう呼びかけています。(頭文字をとって、MPOWER)

  • たばこの使用と規制に関する政策を点検しなさい
    Monitor tobacco use and prevention policies)
  • 人々をたばこの煙から守りなさい
    Protect people from tobacco smoke)
  • たばこをやめるための手助けを提供しなさい
    Offer help to quit tobacco use)
  • たばこの危険性について警告しなさい
    Warn about the dangers of tobacco)
  • たばこの広告、販売促進、資金提供の禁止を実行しなさい
    Enforce bans on tobacco advertising, promotion and sponsorship)
  • たばこに対する税金を上げなさい
    Raise taxes on tobacco)

 WHOでは、加盟175カ国に対し上記6つに対する32項目の取組み状況についての調査を行い、このレポートでは各国ごとのデータ(日本など27カ国はより詳しく)として整理されています。このため、日本と諸外国の取組み状況が比較でき、公共の場での禁煙や広告規制などを中心にわが国の取組みの遅れを痛感させれます。

 欧州では、独自に取組み状況を数値化してランク付けされたレポートを公表していますが、WHOのレポートでは、取組み状況を4段階に分けて色分けして見てわかるように工夫がされている他、ニコチン代替療法剤やブプロピオンの規制状況(承認状況、処方せんが必要か? 一般商店でも入手できるか?)などの情報も掲載されています。

 余裕があれば、他国との比較データを紹介できればと思っていますが、データは膨大なのですぐに無理でしょうか?

関連情報:TOPICS 2007.10.30 進む欧州のたばこ対策、トップは英国

参考:日本経済新聞2月7日
 http://health.nikkei.co.jp/news/top/index.cfm?i=2008020709516h1
    47NEWS2月7日
 http://www.47news.jp/CN/200802/CN2008020701000957.html 


2008年02月08日 23:00 投稿

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