ビスホスホネート使用時は定期的な歯科検査が必要

  厚労省は8日、ビスホスホネート系医薬品について下記のような添付文書の変更指示を行っています。(成分によって若干異なる)

 使用上の注意改訂情報(平成23年11月8日指示分)→リンク

 今回の改訂指示では、 「口腔内の管理状態の確認」や「定期的な歯科検査を受けること」などが追記されています。(薬局でも指導や確認が必要かも)

 
重要な基本的注意 本剤を含むビスホスホネ―ト系薬剤による治療を受けている患者において、顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告された症例の多くが抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。

本剤の投与開始前口腔内の管理状態を確認し、必要に応じて、患者に対し適切な歯科検査を受け、侵襲的な歯科処置をできる限り済ませておくよう指導すること。本剤投与中に侵襲的な歯科処置が必要になった場合には本剤の休薬等を考慮すること

また、口腔内を清潔に保つこと、定期的な歯科検査を受けること、歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知して侵襲的な歯科処置はできる限り避けることなどを患者に十分説明し、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科を受診するように指導すること。 

本剤を含むビスホスホネート系薬剤による治療を受けている患者において、投与経路によらず顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがある。報告された症例の多くが抜歯等の歯科処置や局所感染に関連して発現している。リスク因子としては、悪性腫瘍、化学療法、コルチコステロイド治療、放射線療法、口腔の不衛生、歯科処置の既往等が知られている。  

本剤の投与にあたっては、患者に対し適切な歯科検査を受け、必要に応じて抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置を投与前に済ませるよう指示するとともに、本剤投与中は、歯科において口腔内管理を定期的に受けるとともに、抜歯等の顎骨に対する侵襲的な歯科処置はできる限り避けるよう指示すること。  

また、口腔内を清潔に保つことや歯科受診時に本剤の使用を歯科医師に告知するなど、患者に十分な説明を行い、異常が認められた場合には、直ちに歯科・口腔外科に受診するよう注意すること。 

「ビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折が発現したとの報告がある。これらの報告では、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に大腿部や鼠径部等において前駆痛が認められている報告もあることから、このような症状が認められた場合には、X線検査等を行い、適切な処置を行うこと。  また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で非定型骨折が起きた場合には、反対側の大腿骨の症状等を確認し、X線検査を行うなど、慎重に観察すること。X線検査時には骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられており、そのような場合には適切な処置を行うこと。  ビスホスホネート系薬剤を長期使用している患者において、非外傷性の大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部のストレス骨折が発現したとの報告があるので、X線検査等を実施し、十分に観察しながら慎重に投与すること。  この骨折では、X線検査時に骨皮質の肥厚等、特徴的な画像所見がみられ、完全骨折が起こる数週間から数ヵ月前に、罹患部位の前駆痛があるため、そのような場合には適切な処置を行うこと。  また、両側性の骨折が生じる可能性があることから、片側で骨折が起きた場合は、他方の大腿骨の画像検査も行うこと。  
重大な副作用 顎骨壊死・顎骨骨髄炎
顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。」
(追記)
大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折
大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折を生じることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
(追記)

 また、ビスホスホネート関連の下記の副作用について、直近3年の国内副作用症例の集積状況も明らかになっています。(実際の使用量を考慮しなければなりませんが、結構報告が多いですね)

ビスホスホネート系薬剤の「使用上の注意」の改訂について
(PMDA 2011.11.8 審査結果概要)
http://www.info.pmda.go.jp/kaitei/file/20111108frepno1.pdf

    大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折 顎骨壊死・顎骨骨髄炎
アレンドロン酸ナトリウム水和物 ボナロン錠5mg/35mg、フォサマック錠5mg/35mg 61例(うち、因果関係が否定できない症例43例) 192例(因果関係評価は未実施)
テイロック注射液5mg、テイロック注射液10mg 0例 1例(因果関係評価は未実施)
リセドロン酸ナトリウム水和物 アクトネル錠2.5mg、ベネット錠2.5mg 3例(うち、因果関係が否定できない症例20例) 50例(因果関係評価は未実施)
アクトネル錠17.5mg、ベネット錠17.5mg
エチドロン酸二ナトリウム ダイドロネル錠200 1例(うち、因果関係が否定出来ない症例0例) 3例(因果関係評価は未実施)
ミノドロン酸水和物 ボノテオ錠1mg錠/50mg、リカルボン錠1mg/50mg 1例(うち、因果関係が否定できない症例1例) 6例(うち、因果関係の否定できない症例2例)
パミドロン酸二ナトリウム水和物 アレディア点滴静注用15mg、アレディア点滴静注用30mg 2例(うち、因果関係が否定出来ない症例0例) 32例(因果関係評価は未実施)
ゾレドロン酸水和物 ゾメタ点滴静注用4mg 例(うち、因果関係が否定出来ない症例4例) 311例(因果関係評価は未実施)
インカドロン酸二ナトリウム(承認整理済み) ビスフォナール注射液10mg(承認整理済み) 0例 13例(因果関係評価は未実施)

関連情報:TOPICS
  2011.09.10 ビスホスホネートの使用期間の明記は必要(FDA諮問委)
  2011.09.08  FDA諮問委、ビスホスホネート製剤のリスクベネフィットを検討
  2010.10.14 ビスホスホネート製剤による骨折リスクを追記(米FDA)
  2010.03.11 長期間のビスホスホネート服用と大腿骨の骨折リスク(米国)


2011年11月09日 00:25 投稿

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