ニトログリセリンの塗り薬で骨粗鬆症の予防が可能?

 JAMA 誌 に掲載されたカナダで行われたRCTです。

Effect of Nitroglycerin Ointment on Bone Density and Strength in Postmenopausal Women A Randomized Trial
JAMA 2011;305(8):800-807.)
http://jama.ama-assn.org/content/305/8/800.abstract

 この研究は閉経後の女性400人のボランティアを対象に行われたもので、介入群では1日15mgのニトログリセリンの軟膏を上腕に2年間塗ってもらい、腰椎、大腿骨頭部、総股関節部の骨密度をプラセボ群と比較しています。(但し、400人中157人は頭痛などの副作用のために脱落、試験は残り243人のデータで解析)

 その結果、介入群ではプラセボ群と比較して、腰痛では7%、大腿骨では6.7%、股関節では6.2%の骨密度の増加が認められたそうです。

 研究者らは、生成される一酸化窒素が骨成長を刺激することにより、こういった結果となったと推測していますが、投与群で35%の頭痛(プラセボ群では5.4%)が認められたことから、今後も追加の研究が必要のようです。(ベネフイットが確認されれば、コストが安いですが)

参考:
Nitroglycerin May Help Prevent Osteoporosis
(Medpage TODAY 2011.02.22)
http://www.medpagetoday.com/Endocrinology/Osteoporosis/25014

Nitroglycerin Ointment Might Strengthen Bones
(Health Day 2011.02.22)
http://consumer.healthday.com/Article.asp?AID=650172


2011年02月23日 11:45 投稿

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