平成20年度「後発医薬品品質確保対策事業」検査結果報告書

 厚労省の医薬食品局監視指導・麻薬対策課は18日,平成20年度「後発医薬品品質確保対策事業」検査結果報告書を公表しました。

平成20年度「後発医薬品品質確保対策事業」検査結果報告書について
  (厚労省2009年8月18日)
  http://www.mhlw.go.jp/za/0818/c04/c04.pdf

 この調査は,平成19年度に策定された「後発医薬品の安全使用促進アクションプログラム」で示された、国及び関係者が行うべき取組の一つとして行われたもので,イブプロフェン,ウルソデオキシコール酸,シロスタゾール,シンバスタチン,ニフェジピン,ファモチジン,ロキソプロフェンナトリウムなど31成分を含む876品目の先発・後発医薬品について,溶出試験,崩壊試験,含量試験,定量試験,確認試験,エンドトキシン試験のいずれか(又は複数)を実施しています。

 このうち28成分808品目について行われた溶出試験で,2成分2品目について製造販売承認書に定める溶出規格から逸脱していることが明らかになったそうです。

 指摘されたのは,シロスタゾール錠50mg「NP」(ニプロファーマ)とケパクルL錠10(イセイ)の2品目で,製造販売業者による自主回収等の必要な措置が講じられているそうです。

関連情報:TOPICS 2007.10.06 後発医薬品の安心使用促進アクションプログラム


2009年08月18日 13:39 投稿

コメントが2つあります

  1. ジェネリックを促進するための 最大で最良のシステムだと思います。これを 第3者機関に権限も移譲していきながら 継続していくべきだと思います。薬剤師会では ダメなんでしょうか?
    市販薬販売も 同じように 消費者庁に委ねて 継続して 行くべきだと思います。当然、検査や調査の結果は公開です。これも 薬剤師集団として 国民の健康守る国家資格集団として 中心になれないのでしょうか?

  2. アポネット 小嶋

    いつもコメントありがとうございます。

    CBニュース(今はログイン必要)によれば,今回の調査は毎年実施している通常の「医薬品等一斉監視指導」を拡充したもののようですね。

    今回の調査で溶出試験などは国立医薬品食品衛生研究所、国立感染症研究所の他,地方自治体の研究施設で分担して行っています。

    松本さんがご指摘されているように,薬剤師会も検査機関を持っているので,分担・協力すれば,それこそ大規模の検査が可能だと思いますが,できないところをみるとやはり日薬として,後発医薬品の使用促進に必ずしも前向きではないという現れなのかもしれませんね。