Category Archives: 健康

健康・保健に関する情報です

食品添加物と子どもの多動性

 いまや私たちの食生活に欠かせないものに食品添加物がありますが、このほど英国の研究グループが、お菓子や清涼飲料水などに含まれる着色料や保存料が、ADHDの症状の一つでもある多動性(hyperactive behaviour)と関連性があるとする論文をLancet に発表し、欧米では大きな話題となっています。 続きを読む


セレンと糖尿病リスク(米国研究)

 近年、動物実験などで耐糖能改善への期待が高まっているセレン(セレニウム)ですが、このほどこれとは逆に、糖尿病のリスクを高める可能性があるとしたランダム化試験の結果が発表され、波紋を呼んでいます。 続きを読む


欧州から遅れをとる日本のたばこ対策

 現在、世界各国では公共の場での禁煙など、さまざまな取り組み対策が行われていますが、欧州ではその取り組み状況を6つの基準で数値化(100点満点)し、たばこ対策の各国の進捗状況を比較したレポートが既に昨年発表されています。 続きを読む


マルチビタミンと前立腺がんリスク(米国研究)

 米国の研究グループは、マルチビタミンサプリメントを1日1回以上飲む男性は、全く飲まない男性に比べ、前立腺がんで死亡する可能性が約2倍高いとする大規模調査の結果をまとめ、the Journal of the National Cancer Institute誌に結果を公表しています。 続きを読む


抗酸化サプリメントが寿命を縮めるかもしれない

 デンマーク・コペンハーゲン大などのグループが、このほど抗酸化サプリメントの一部が、死亡率を高める可能性があるとする研究結果をまとめ、28日付の米医師会誌で発表しています。 続きを読む


大学生から見た健康食品のインターネット広告(東京都)

 東京都では昨年秋より、都内の大学生と連携して、「健康食品」の宣伝・広告や「インターネット・オークション」の広告表示における不当表示などのインターネット上の広告表示について、調査を行ってきましたが、このほどその調査結果がまとまり、24日公表されています。 続きを読む


ジャンクフードのCM規制が実施へ(英国)

 英国の放送・通信を監督する独立機関、情報通信庁(OFCOM)は17日、脂肪分や塩分などを多く含むハンバーガー、糖分を多く含む清涼飲料水などのいわゆる「ジャンクフード」について、16歳未満を対象とした番組でのテレビCMを来年1月末までに全面禁止にすると発表した。 続きを読む


小児の肥満対策にTV広告の規制を検討(英国)

 TOPICS 2005.12.08で、TV広告が子どもに与える影響について紹介しましたが、英国では子どもの肥満対策として、ハンバーガーやフライドチキン、ポテトチップなどのスナック菓子、清涼飲料水など、糖分や塩分、脂肪分の多いいわゆるジャンクフードのTV広告を規制する動きがあります。

 今年の3月に業界団体(Ofcom:OFFICE OF COMUNICATIONS)は10歳以下の子供たちの視聴時間を対象に、広告の放送時間の制限などの3つの規制案を示し、国民からの意見を求めていましたが、政府の食品基準局(FSA:Food Standards Agency)が意見の締め切りを前に、11歳~15歳の子どもたちの4分の1が肥満に直面しているとして、午後9時までの全面禁止を求めたことから、英国内では議論を呼んでいます。

Television advertising of food and drink products to children
(Ofcom 2006.3.28)
http://media.ofcom.org.uk/2006/03/28/television-advertising-of-food-and-drink-products-to-children/

FSA Board responds to Ofcom consultation(FSA 2006.6.15)
http://www.food.gov.uk/news/newsarchive/2006/jun/oftcom

 食品業界は近年の子どもたちの肥満の増加は、運動不足やテレビゲームの影響などもあると反発していますが、FSAのこの提案に対し英国の心臓協会や消費者団体、親たちは歓迎の意を表明しています。しかしofcomでは、広告を禁止するとTV会社は、1億4100万ポンド(約290億円)の広告収入の減収となると指摘し、懸念を表明しています。

 テレグラフ紙によれば、FSAの案が実施されれば、影響はウェブサイト、コンピュータゲーム、映画館、包装用資材と学校助成金など、テレビ以外の分野にも広く及ぶ可能性が高いと指摘するとともに、サッカーワールドカップで、マクドナルド社とコカコーラ社がスポンサーになっていることを上げ、2012 年に開催が決まっているオリンピックの開催費用をどうするのかといった問題提起をしています。

 ジャンクフードの問題は、学校の現場でも取り上げられており、英・米で、清涼飲料水の校内での販売を禁止する動きがあります。日本では利便性からキャンパスや中高校などに多くの自販機が設置、最近ではコンビニの誘致などもすすめられていますが、こういった日本の現状は子どもたちにとって果たしてよいことなのでしょうか?

 薬剤師は、中高年の健康増進のための活動には取り組んでいますが、こういった将来のメタボリック・シンドローム予備軍ともいえる、子ども肥満問題に対応する取り組みも必要なのかもしれません。調剤をする傍らで、スナック菓子を売るというのも、将来は考えなければいけないですね。

関連情報:TOPICS
   2005.12.08 子供の不健康な食生活を助長するTV広告に警鐘(米国)

参考:
Call for tougher junk food ad ban
(BBC NEWS 2006.6.15)
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/5081964.stm


たばこのパッケージに視覚に訴える警告は必要

 現在日本で販売されているたばこについては、健康を害することを記した警告文が以前より目立つようになりましたが、海外ではさらに上をいく取り組みが行われています。 続きを読む


子供の不健康な食生活を助長するTV広告に警鐘(米国)

 近年日本でも、肥満や高血圧など、大人と同じ生活習慣病を抱える児童や中高生は少なくありません。米国では、12月6日にその原因の一つをを示唆するレポートが米国科学アカデミーの医学研究所(Institute of Medicine、IOM)から発表され、大きな話題となっています。 続きを読む