2025年改定に向け財務省が改革の方向性を提示(財政審)(Update)

4月23日、財務省の財政制度等審議会・財政制度分科会が開催され、県議のとりまとめに向け、社会保障分野について、さまざまな提案を行っています

【財務省 2025.04.23開催】
財政制度分科会
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/20250423zaiseia.html

議題:持続可能な社会保障制度の構築

資料
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20250423/01.pdf

参考資料
https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia20250423/02.pdf

調剤では、処方せん集中率が高い薬局等における調剤基本料1の適用範囲を縮小することや、年間約1,600億円にのぼっている後発医薬品調剤体制加算など、調剤技術料・薬学管理料に係る報酬体系の見直しを求める一方で、かかりつけ薬剤師指導料や服用薬剤調整支援料といった、薬学管理料の中でも、真に「対人業務」を評価する項目への評価の重点化を進めるべきとしています。

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また、集中率が高い薬局は、備蓄している医薬品の品目数が少ない傾向にあり、集中率の低い薬局に比べ低コストであるとして、処方せん集中率が高い薬局等における調剤基本料1の適用範囲を縮小をすべきとしています。20250423_5

一方、セルフメディケーションを一層推進させるため、検査や既に医師の処方を受け、症状が長期に安定しているような生活習慣病患者に係る医薬品(降圧剤等)のOTC化を提案しています。

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さらに海外での例を引用し、セルフケア・セルフメディケーションの推進、リスクに応じた自己負担、必要な医療へのアクセスの確保といった観点を踏まえ、「保険外併用療養費制度」の柔軟な活用・拡大をするなどにより、OTC類似薬に係る保険給付の在り方の見直しを具体的に進めていくべきとしています。

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参考資料では次のような資料を提示しています

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財務省案件ではありませんが、規制改革推会議からは、KPIとして、「23年度末時点で海外2か国以上でスイッチOTC化されている医薬品を原則、26年度末までにOTC化する」とした設定がかかげられていますが、果たして、今回の改革の方向性が後押しになるのでしょうか?

それと医科の方では、処方箋料とリフィルの推進が取り上げられています。

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処方料(院内処方)と処方箋料(院外処方)と同じものと考えるのはおかしいと思います。

院内処方と比較して処方箋料の引き下げを求めていますが、個人的には反対です。

医科の技術料としてしっかり評価をして、原則分業にする(過疎地などの特例は可)ことが先ではないでしょうか。

そしてリフィル処方については、

医薬分業の本旨から考えれば、こうしたケースについては、リフィル処方とかかりつけ薬剤師による服薬状況等の確認を組み合わせることにより、通院負担を軽減させ、患者の利便性を向上させることが可能と考えられる。これにより、長期間の処方に係る患者の服薬状況等に関する医師の不安の解消にもつながる。

としてますが、こういった理由でリフィル処方を推進しようとしているのは日本だけです。

何度でも言いますが、リフィルは補充にすぎません。

そもそも、長期処方と併存すること自体おかしいと思わないんですかね、財務省の方々は。

表面的なものしか見ず、厚労省の言いなりに予算配分だけしかできないのかと思いました。

関連情報:TOPICS
2025.04.20 フランスにおける医薬品償還率

2025年4月24日 9時24分更新


2025年04月23日 19:00 投稿

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